3月1日、若者に絶大な人気を誇る動画共有アプリ「TikTok」が18歳未満のユーザーに対して1日の使用時間を60分に制限するシステムを導入すると発表した。
「使用時間を制限するシステムは全世界のユーザーが対象になるといい、日本では13歳以上18歳未満のアカウントに初期設定で60分の制限が設けられます。この制限はパスコードを入力することで延長も可能ですが、100分以上使用した際には自分で1日の使用制限時間を設定するように促されるといいます」(WEBメディアライター)
また、時間制限に加えて親が子供のアカウントを管理できるファミリーペアリング機能も導入。子供に見せたくない動画をタグで選別したり、1日の使用時間を決めたりすることが可能になる。これらの新しい施策はTikTokが未成年に有害な影響を与えるという批判に対応したもので、今後数週間以内に導入される見通しだという。
「TikTokは未成年への悪影響だけでなく、中国当局に個人情報が漏洩しているとの懸念もあることから、アメリカやEU、カナダ、日本でも公用端末での使用が禁止され、アメリカでは民間も含めた全面使用禁止も議論されています。そんなことから、バイトダンスには安全性をアピールしたいとの狙いがあるでしょう。しかし、延長可能な時間制限にどれだけの効果があるかは微妙ですし、入力する年齢を詐称すれば制限から逃れられる可能性もあります。ペアレンタルコントロールについても、そもそも親世代がTikTokを使いこなせるか疑問です」(ITジャーナリスト)
アピールはしたものの、実効性は未知数だ。
(小林洋三)