TikTok、インフルエンサーに依頼「ステマ疑惑」が問題視される理由とは?

 動画共有アプリ「TikTok」を運営するバイトダンス日本法人が、Twitterのインフルエンサーに報酬を支払いながら、広告であることを隠してTikTokに呼び込むようなリンク動画を投稿させていたこと明らかとなった。ステルスマーケティング(ステマ)にあたる可能性があることから多くの批判を呼んでいるが、そもそもステマの問題点とは何なのか。

 バイトダンス日本法人によれば、PRの一環としてTwitterのフォロワー数が多いユーザーにTikTokの人気動画のリンクを貼って投稿し、拡散するよう依頼していたという。契約内容については「話せない」としているが、一人あたりの報酬額が500万円を超えるケースもあったと「読売新聞」が報じている。なお、同法人は「広告表記が必要という認識はなかったが、結果としてユーザーに誤認を与える可能性は捨てきれないため、今後はこのようなことがないよう再発防止に取り組んでいく」と説明。この施策は昨年12月末で終了したことも明かしている。

 フジテレビの女子アナによる美容室ステマ疑惑など、ここ最近は何かと話題になることが多いステマ問題だが、法律違反でもないのにここまで批判されるのはなぜなのだろうか?

「そもそもステマが世間に広く認知されるようになったのは、芸能人らが業者に依頼されオークションを利用しているように見せかけたブログなどを投稿していた『ペニーオークション詐欺事件』がきっかけ。その後、広告会社などでつくるWOMマーケテイング協議会が『正確な情報を知る機会を損なう恐れがある』とステマを禁止する指針を出し、あくまで“PR”であることを明示するよう求めています。日本では、ステマを規制する法律は基本的にありません(場合によっては景品表示法の優良誤認にあたるケースもある)が、欧米では明確に法律で禁止されている行為で、日本弁護士連合会も『公正な市場秩序をかく乱する行為』として規制するよう意見書を提出しているのです」(ITジャーナリスト)

 そもそもTwitter自体もステマを禁止しているのだが、「広告表記が必要という認識はなかった」で済ませてしまっていいのだろうか?

(小林洋三)

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