「ペレの名前を各国スタジアムに付けよ」FIFA会長の“思い付き提案”に批判続出!

 昨年12月29日にブラジルサッカー界のレジェンドであるペレ氏が死去。これを受け国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長は、加盟する211カ国に対して各国のスタジアムのひとつに「ペレ」の名前を付けるように呼びかけることを明らかにした。

「1月2日、ペレ氏が所属していたブラジル1部サントスのビラ・ベルミロ・スタジアムで行われた葬儀に参加したインファンティーノ会長は、ペレ氏を永遠のサッカーの王様であるとの賛辞を贈り、世界中の若者や未来の世代も彼のことを覚えていなければならないと説明。そのために、『世界のすべての国に対して、サッカースタジアムのひとつにペレ氏の名前をつけるよう要請するつもりだ』などと記者団に語ったのです」(サッカージャーナリスト)

 そのインファンティーノ会長は、W杯カタール大会の開催前からカタールへ移住していたことが発覚。FIFAの本部があるスイスのチューリッヒにはほとんど足を運ばず、カタールの富豪たちと一緒にいる姿がたびたび目撃されていることから良からぬ噂も囁かれている。そのため、今回の要請に対しても「裏があるのではないか」との指摘もある。要請に応じない国にはどんなペナルティが与えられるのか、心配する声もあるほどだ。

「ペレ氏がサッカー界における唯一無二のレジェンドであることは間違いありませんが、加盟211カ国の中にはペレ氏とほとんど縁もゆかりもない国も少なくありません。そのためスタジアムにその名を刻むことに抵抗が出る可能性もあり、会長の要請はかなり強引と言えるでしょう。また会長は2日の葬儀でペレ氏の棺があるすぐ側で笑顔で自撮り写真を撮影していたことがフランスメディアなどで報じられています。FIFA加盟国にはペレ氏へのリスペクトを求める一方、自身はあまりに敬意に欠いた行動を取っていることから、本心でペレ氏の名前をスタジアムに入れたいのか疑問に感じてしまいます」(前出・サッカージャーナリスト)

 世界211カ国に「ペレ」の名前が付いたスタジアムが本当に誕生するのだろうか?

(小林洋三)

スポーツ