メキシカンリーグでは無双状態!巨人の新左腕・メンデスは褒めれば伸びる?

 巨人の新左腕・助っ人は、本当に活躍できるのか。“第2のウォーカー”になれるのか?
 
 12月12日、今季メキシカンリーグで活躍したヨアンデル・メンデス投手の獲得が発表された。

 メンデスはベネズエラ出身の27歳、193センチの長身から投げ下ろす直球とチェンジアップが武器。スライダーも投げるが、「平均球速で150キロ」とも紹介されている。しかし、そんなスゴイ左腕なら、とっくの昔にメジャーリーグの先発ローテーションに定着していたはずだが…。

「2016年から4年間、レンジャーズに在籍していました。『左の先発候補』『主力投手に』と期待されていましたが、そのチャンスを活かすことができませんでした。やや制球難のピッチャーで、カウントが苦しくなると直球とチェンジアップしか投げられなくなり、投球の幅がありませんでした」(在米ジャーナリスト)

 今季のメキシカンリーグでの成績は7勝負けナシ。防御率はリーグ1位の2.78で、年間最優秀投手にも選ばれた。メンデスが覚醒した理由を探ってみたが、大きなきっかけがあったわけではないようだ。しかし、メキシカンリーグでは“異色の投手”ではあった。

「メキシカンリーグは打高投低です。チーム防御率が5点台なんてこともあります。また、先発とリリーフでは大きな違いがあります。先発は技巧派が多く、リリーバーはパワータイプ。メンデスは先発でありながら、力でねじ伏せることもできるので、メキシカンリーグでは無双状態でした」(現地関係者)

 日本のプロ野球でも「パワー投球で抑え込むことができるのかどうか」がポイントになりそうだ。

 また、平均球速150キロとされる直球だが、レンジャーズ時代は直球のストライク率が低く、「次はチェンジアップだな…」と相手バッターに読まれ、痛打されていたという。

 メキシカンリーグのバッターは四球での出塁をよしとしない傾向にあり、多少のボール球でも打ちに行く。制球難はそれに救われた感があるという。際どいコースには手を出さないNPBではどうなるかわからないが、こんな指摘も聞かれた。
 
「レンジャーズ時代はいつもラストチャンスみたいな言われ方をして投げていました。『打たれても次の登板がある』とされたメキシコでの起用法が、彼を変えたのでは」(前出・在米ジャーナリスト)

 褒めて伸びるタイプらしい。原辰徳監督と信頼関係を構築できれば、レンジャーズ時代の失敗はないだろう。チェンジアップ一辺倒にならなければいいのだが。

(飯山満/スポーツライター)

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