11月20日に開幕したサッカー・カタールW杯。現地は11月でも最高気温は30度を超すが、それだけ暑いとキンキンに冷えたビールで喉を潤したくなるというもの。だが、厳格なイスラム教の国ゆえに、隣のサウジアラビアほどではないが、同じ中東のドバイに比べるとアルコール類を飲める場所は非常に少ない。
ただし、世界的ビールメーカーのバドワイザーが公式スポンサーを務めることもあり、大会期間中は「メインファンゾーン」と呼ばれるエリア内での飲酒が可能になっている。ところが、問題はその値段。500ミリリットルの缶ビールがなんと50カタール・リヤル(約1900円)と日本の平均市場価格の約6倍という超高値になっているのだ。
「カタールの酒屋はドーハ郊外にある国営の1軒のみで、外国人でも政府が発行した『リカー・パーミット』という許可証がなければお酒を購入できません。でも、ここでの価格は1缶11カタール・リヤル(約420円)程度。メインファンゾーンのビールは、会場プライスとはいえ完全にぼったくり価格です」(流通ジャーナリスト)
ちなみにカタールでは一部の高級ホテル内にあるレストランやバーでも飲酒が可能。このような場所でアルコール片手にテレビ観戦するのが好きなサポーターも多いが、現地だと2~3杯飲んだだけで1万円以上の支払いを覚悟しなければならないという。
「全体的な物価も日本より高めですが、W杯期間中はアルコール類が突出して高騰してます。そんな中、18日にはFIFAが予定していたスタジアム内でのアルコール販売が中止されることが突如発表されました。価格の件に加え、飲酒可能な場所がさらに減ったことで、カタールを訪れた世界中のサポーターからは不満の声が上がっています」(前出・流通ジャーナリスト)
左党にとっては、今回ばかりは日本でテレビ観戦するのが正解だったかもしれない!?