巨人がドラフト1位・浅野翔吾外野手に「背番号51」を用意しているという。「背番号51」といえば、真っ先に思い浮かぶのが日米で活躍したイチロー氏であり、その期待の大きさが伺える。しかし、他選手の背番号はスンナリとは決まらないだろう。
「原辰徳監督はオフになると、背番号を変更させます。中堅若手には期待を込めて変えているようですが」(ベテラン記者)
“背番号の変更”を複雑にしているのは、長野久義、松田宣浩の両ベテランの獲得が決まったこと。長野が広島に移籍した2019年シーズン以降、それまで付けていた「背番号7」は空いている。「長野が再び付ける」との見方が有力だが、「松田にもそのキャリアに相応しい番号を」との声もあるそうだ。
「2位指名の萩尾匡也外野手(慶應大)の評判も良い。1年目から使うとなれば、若い番号をあげたいはず」(前出・同)
今オフの背番号シャッフルがスンナリと決まらないと思われる理由は、「空き番号」にある。浅野に用意された「51」以外で、空きとなった背番号は、11、13、17、21、35、47、48‥‥そう、“投手番号”が多いのだ。
長野には“背番号7の返還”までは伝えられていないが、松田、萩尾にも若い番号を与えるとなれば、他選手を含めてシャッフルをしなければならない。
「長野、松田は巨人に救われ、再起のチャンスをもらった立場なので、背番号に関する希望はないはず。でも、原監督は背番号をシャッフルするときにはメッセージを込めるんです。新しい背番号を教える際、前任者の活躍を伝え、そういう選手になったほしい、と」(球界関係者)
“投手番号”に、野手の選手にメッセージを込めるのにはちょっと無理がある。故障・リハビリで育成枠に降格した選手にしても、自身が付けていた背番号が他選手に渡るのはショックだろう。
今オフ、巨人の背番号シャッフルは大掛かりなものとなりそうだ。
(スポーツライター・飯山満)