セ・リーグ3位争い「復活の藤浪晋太郎」がCS進出チームに異変を起こす!

 セ・リーグの「3位争い」が激化してきた。3位巨人が9月24、25日の中日戦に連敗したため、同率4位の阪神、広島とのゲーム差は「0.5」まで縮まった。同日、試合のなかった両チームはニンマリ。阪神は投手陣の一部が集まって練習を行い、広島は移動日にあてた。

「巨人が残り2試合を2勝したら、阪神、広島は全勝しなければ、勝率で並ぶことができません」(スポーツ紙記者)

 この3チームによる“直接対決”は23日の阪神‐広島戦で全て終了となっている。3チームのクライマックスシリーズ進出は他力本願なところもあるが、そのカギを握るのは東京ヤクルトだ。
 
 ヤクルトは阪神と3試合、広島と2試合を残している。巨人、阪神、広島が三つ巴の3位争いをしている中、ヤクルトは消化試合となるが、村上の三冠王がかかっている。
 
「阪神としても総力戦で挑むつもり。青柳晃洋に最多勝のタイトルを獲らせてやりたいし、ベンチ入りしたピッチャーは全員、投げさせるつもりでいく臨むはず」(在阪メディア)

 この総力戦について、こんな見方もされていた。
 
「23日の広島最終戦で、藤浪晋太郎がリリーバー登板し、2イニングを1安打無失点に抑えました。藤浪はロングリリーフもできるので、先発投手が不調なら、すぐに交代させることも可能です」(前出・同)

 同日は最速157キロを計測。広島の追撃ムードを断ち切った。藤浪の最大の武器はスタミナ、残り試合全てに投げてくるだろう。

「藤浪が好投すると、阪神ファンが盛り上がるんです」(前出・同)

 仮に3位争いで複数球団の勝率が並んだら、当該球団同士の対戦勝率で決まる。巨人と広島が並んだ場合は巨人、阪神と広島が並んだときは広島。巨人と阪神なら阪神。

 また、阪神が藤浪の好投で蘇ったことで、巨人、阪神、広島の3球団が並ぶ可能性も出てきた。あくまで「阪神がヤクルトとの3試合に全勝した」ときだが、三つ巴となった場合は、3球団は他の2球団との対戦成績を合算し、その勝率で「3位」が決まる。巨人は阪神と広島戦の50試合を、阪神は巨人と広島戦、広島は巨人と阪神戦の合算勝利数を見る。そうすると、広島がCS進出となる。
 
 矢野燿大監督も23日の藤浪の好投を評価していた。終盤戦で蘇った藤浪がCS進出チームを変えることになりそうだ。

(スポーツライター・飯山満)

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