巨人・原監督はコロナのおかげで続投?/スポーツ界「感染パニック」大激震(1)

 新たな変異型ウイルスの襲来のたびに大打撃を受けるプロスポーツ界。巨人軍の77人離脱の衝撃は、W杯を控えるサッカー日本代表、2年ぶりの夏巡業を目前にした大相撲、そして人気急騰の女子ゴルフ界を巻き込み、戦々恐々とさせている。若きアスリートたちが怯えるコロナ受難曲を現場から緊急レポートする!

 オミクロン株の派生型である「BA.5」の拡散により、新型コロナウイルス感染者は増加の一途を辿っている。

 7月27日、世界保健機関(WHO)が「24日までの1週間あたりの日本の新規感染者数が約97万人と、世界最多を記録」と発表したその日、選手・スタッフ合わせて計77人(うち支配下選手38名)がコロナ陽性判定を受けていた巨人の主力組が練習を再開した。スポーツ紙デスクが話す。

「ほとんどが無症状で7日間の療養期間のみの短いブランクでしたが、軽く走っただけで息が上がるなど、本調子には程遠い状態だといいます。今年の1月にコロナに感染して隔離療養を経験したオリックスの紅林弘太郎(20)が『無症状なのに自主トレで作った体がリセットされてしまいました』と春季キャンプ中に嘆いていましたが、野手よりも投手のほうが実戦感覚を取り戻すのに時間がかかる見込みです。最悪、復帰までに1カ月近くかかるケースも」

 先月29日時点で、プレーできる野手は10人。うち内野手はわずか3人で、チーム編成は困難を極めた。結果的に、29〜31日の対DeNA戦(横浜)の中止を決定。実に6試合連続の延期が決まったのだ。

 巨人球団関係者が耳打ちする。

「22日からの対中日3連戦(名古屋)を含む延期の決定の裏には、『この状態で試合を行うことはフェアじゃないだろう』という巨人以外のセ・リーグ5球団からの働きかけがありました。やはり、7月中旬に主力が大量離脱して6連敗を喫したヤクルトの惨状が尾を引いているようです。確かに、現状の巨人のメンバーで試合に臨めば、見るに忍びないワンサイドゲームになり、ファンをがっかりさせてしまいかねない状況ですからね」

 ただ、そんな同情心はいらぬ心配だったようで、巨人軍サイドからはこんな声も漏れ伝わってくる。

「球団フロントからは、『コロナのお陰で原辰徳監督(64)の責任を追及せずに済んだ』と、安堵の声が聞かれましたよ。Bクラスでターンしたまま、後半戦で浮上できなくても、『コロナ禍にやられた』と言い訳がたつから」(球団関係者)

*スポーツ界「感染パニック」大激震(2)につづく

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