吉本興業は6月24日、闇営業で詐欺集団から金銭を受け取ったことを理由に、所属するタレント11人を謹慎処分にしたことを発表した。なかでも最も影響が大きいのが、笑いコンビ・雨上がり決死隊の宮迫博之だろう。テレビのレギュラー番組を多く抱え、テレビ局は対応に追われている。
しかし、宮迫が吹き替え版の声優を務めた公開中の映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」はそのまま上映されることになった。宮迫は同映画に登場するアベンジャーズの1人、“ホークアイ”ことクリント・バートンの声を演じているのだが、この決定に映画ファンが大ブーイングを送っているというのだ。
「『アベンジャーズ/エンド・ゲーム』は6月27日に上映が終了します。ですので、声を差し替えたりせず上映することにしたのでしょう。ところが、6月28日からはエンドゲームの次の作品にあたる『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が公開されます。スパイダーマンに関して宮迫関連の発表がないということは、スパイダーマンにはホークアイは出ないということになる。宮迫の今回の騒動のおかけで、それが公開前に明らかになってしまったわけです」(映画ライター)
マーベル・スタジオが制作する「マーベル・シネマティック・ユニバース」は、ヒーローたちを同一の世界観と時間軸で扱ったシリーズで、「アベンジャーズ」や「スパイダーマン」、「アイアンマン」などがこれにあたる。同一の世界観と時間軸であるため、アイアンマンやキャプテン・アメリカ、マイティ・ソーなどのヒーローがアベンジャーズとして集結することができる。意外な人物が登場することもあり、それがファンの楽しみのひとつだ。例えば、「マイティ・ソー バトルロイヤル」には、「インクレディブル・ハルク」の主人公であるハルクが登場している。
「これまでの作品で、ホークアイとスパイダーマンがからんだことはほぼありません。だからといって『ファー・フロム・ホーム』に出ないと決めつけることはできず、“共演”の可能性もあった。それなのに宮迫のせいで、事前にそれがないことがわかってしまってガッカリですよ」(前出・映画ライター)
タレントが声優を担当することに、クオリティの面から不満の声が上がることは多い。だが、演技とは違うところで非難を浴びるとは、本人も思ってもいなかったに違いない。