ノンスタ井上も被害に…吉本芸人が「薬物夫婦」の撮影依頼を断れなかった理由

 末端価格にして5億円…。そんな大量の違法薬物を国際郵便でタイから密輸した容疑で群馬県在住の夫婦が逮捕されたのは1月21日。報道によれば、2人はヘアワックスの容器に約8キロの違法薬物を仕込んで自宅に送ろうとしたようだが、逮捕後、容疑者夫婦の“華麗なる人脈”が発覚して物議を醸すこととなった。

「逮捕された夫はアパレル会社を経営し、オーダーメイドでカスタマイズできるキャップを販売していました。そこで利用したのが芸能人の写真。容疑者のインスタには、派手なキャップをかぶった芸能人の写真が多数アップされていて、広告塔のような扱いを受けていたんです。もちろん、違法薬物事件とはまったくの無関係です」

 改めて、そのインスタを確認すると、上地雄輔、加藤茶・綾菜夫妻、仲本工事、さらにモノマネタレントの原口あきまさと、テレビでおなじみのタレントの写真がアップされていた。

 2月4日には容疑者妻との2ショット写真をインスタで公開されていた俳優の黒沢年雄が、自身のブログで《何千人と撮るので全く記憶にない人間です!写真を見れば一目瞭然!有名税と言われればそれまでだが…》と困惑気味につづって、改めて容疑者夫妻との関係を全面否定した。

 だが、もっとも被害をこうむったのは吉本芸人だろう。同インスタにはノンスタイルの井上裕介、インパルスの堤下敦、次長課長の河本準一、レギュラーの松本康太と、吉本興業所属のタレントの“キャップ写真”が多数アップされているのだ。一部報道では容疑者夫の腕には刺青が彫られていたとのことだが、なぜ彼らは怪しい「薬物夫婦」の撮影依頼を断れなかったのだろうか。お笑い業界に詳しいライターが語るには、

「例の闇営業問題が世間を騒がせた時、反社会的なグループとの関係を完全に断ち切ることが重要な課題でした。そこで出てくるのが、『もしも怖そうな人に写真撮影を頼まれたらどうするか』という問題。2ショット写真が週刊誌に掲載されて、“ヤクザとの親密写真”なんて報じられたら大ダメージですからね。しかし、それよりも怖いのは、撮影を拒否したことで、因縁をつけられたり、暴力行為を振るわれたりすること。身の安全を最優先させるために、写真撮影そのものについてはあまり厳しく言われていないそうです。また万が一、ヘンな写真が週刊誌に掲載されても、『写真を撮っただけ』と潔白を主張することでタレントイメージを守るわけです。とくに処分などはくださない方針だと聞いています」

 だが、ここまでSNSの影響が増しては、“有名税”では済まされないだろう。見知らぬ人からの撮影依頼にどう応じるべきか、芸能人は新たな対応を迫られそうだ。

(倉田はじめ)

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