キングコング西野亮廣が「吉本ほどいい会社はない」と評する理由

 昨年、表沙汰になった吉本興業の闇営業問題。経営陣と芸人による正面衝突は、芸能スキャンダル史に残る騒乱戦だった。あの騒動とはまったく関係ない立ち位置で、むしろ個人収益をグングン伸ばした芸人がいた。キングコング・西野亮廣だ。お笑い芸人だけではなく、絵本作家、オンラインサロン主宰者、スナック経営者ほか、多くの肩書きを持つ西野は、年間ン億円を動かす大富豪吉本芸人だ。

「彼に言わせると、『吉本ほどいい会社はない』そうです。たとえば、西野ビジネスの根幹であるオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』は、およそ4年前にはじめるや急伸して、有料制オンラインでは国内トップの会員数5万人超え。月額1000円ですから、年間6億円の会費収入が見込める算段です。吉本はこれを許容し、お金も要求しないので西野さんは存分に個人ビジネスを拡充できるのです」(週刊誌記者)

 現在の主な収入源はサロン会費、著書の印税、年間およそ50本に及ぶ講演会ほか。コロナ禍が押し寄せる前は、漫才師として相方・梶原雄太と舞台にも立っていたが、芸人収益は微々たるものだったかもしれない。

「すべてが彼個人に入るわけではないにせよ、年間6〜7億円もの収入を叩きだす吉本芸人は、西野さんだけでしょう。彼がスゴいのは、ビジネスパートナーをオンラインサロン内で見つけ、自宅兼会議室で無料コンサルティングを開催。会員同士が交流できるスナックを全国に40カ所もオープンして、フランチャイズ化しているところです。東京・品川のスナック『キャンディ』には、西野さんみずから気まぐれでカウンターに立つそうです」(前出・週刊誌記者)

 収益の9割は、支援や投資に費やす。これまでに、ラオスの貧しい子どもたちのために、小学校建設に出資。エッフェル塔で開催した絵本の個展にも使った。さらに40万部超えの大ヒットとなった絵本「えんとつ町のプペル」をモチーフにした町を作りたいとの夢をかなえるべく、地元・兵庫県内に土地を購入したという。

 吉本はこのすべてを容認しているため、西野にとっては最高の会社。愛社精神にあふれて当たり前なのかもしれない。

(北村ともこ)

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