4月12日から東京都でも23区6市に適用となったまん延防止等重点措置(まん防)の影響で、夜の街も20時を過ぎるとネオンの明かりが消え、平時の賑わいが嘘のように静けさを呼んでいるが、時短要請に従っているのは“仮の姿”なのかもしれない。
すでに4月5日からまん防が適用されている大阪府では、4月15日に1208人の新規感染者が報告され、3日連続で過去最多を更新する事態となっている。それでも、まん防の重点措置区域の一部の艶系クラブの中には、平常運転している店舗も少なくない。さらに見回り隊の監視の目をくぐるため、あるものを導入しているという。
大阪市内の艶系クラブで働く女性に話を伺った。
「うちの店は看板を下げて、表向きには休業中ということにしています。外観は完全に閉まっているように見えるのですが、中では普段どおり営業をしてて、私もお客様を呼べる日は普通に出勤してますね。ただ普段と違うのは、お店の入り口にカメラ付きインターホンが付いたことです。私達キャストも、出勤するときはピンポンを押して、中で待機している黒服に鍵を開けてもらっています。すっぴんで出勤したキャストがなかなか黒服にわかってもらえずに鍵を開けてもらえないなんてこともありました(笑)。お客様も同様で、事前に『来店時はピンポンを押して下さい』と連絡してるので、インターホンで顔を確認してから入店してもらってます。常連さんからは、『怪しい感じがしていいね』『ただ飲みにきてるだけだけど怪しい感じがすごくて楽しい』と、遅くまで落ち着いてお酒を楽しめることも相まって、好評みたいですよ」
一度目の緊急事態宣言の際も、看板を下げて“闇営業”をするクラブはあったが、その手口は新ツールの導入に見られるように、さらに巧妙化しつつあるようだ。
(浜野ふみ)
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