「余りに不誠実な対応」日の丸マスク訴訟の担当弁護士がほんこんに苦言

 11万円の賠償支払いが命じられたタレント・ほんこん(59)の“その後”に注文がついた。

 虚偽のネット記事をTwitterで拡散したことで名誉を傷つけられたとして、作家・室井佑月氏がほんこんに550万円の損害賠償を求めた訴訟で、6月30日に東京地裁は室井氏の「社会的評価を低下させた」として、11万円の支払いを命じていた。
 
 ことの発端は2020年2月、愛知県のメッシュ素材メーカーが製造する「日の丸マスク」について、室井氏は政府発注のものと勘違いし、政府と絡めて批判的なツイートを投稿したことだった。誤りに気づいた室井氏は投稿を削除し、訂正・謝罪したのだが、「室井佑月らの中傷で日の丸マスクが製造中止に」というネット記事が公開されると、ほんこんはこの記事をTwitterで拡散したのだ。
 
 問題となった拡散行為が、虚偽の情報を意図的に流す表現と認められ、賠償金11万円の支払いという判決が下されたほんこんだったが、この支払に応じていないことがわかった。

 15日、室井氏の夫で代理人を務める米山隆一弁護士はTwitter上に「しかし『ほんこん』氏、11万円とは言え勝訴したのでお支払い頂けるのか連絡したのですが、今に至るまでなしのつぶてです。余りに不誠実な対応であり、こういう対応を許している事が、SNS上の誹謗中傷問題をの解決を困難にしているのだと思います。極めて残念です。」(原文ママ)と、応答のないほんこんに対し苦言ツイートを投稿。また、同日配信の弁護士ドットコムニュースによると、室井氏側は「11万円とした(1審判決の)損害額は不当であり、ほんこんさんから謝罪がなかった」として控訴したという。
  
 ほんこんといえば、ABCテレビの情報バラエティ番組「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」にレギュラー出演しており、歯に衣着せぬ発言で毎週ネット上を騒がせているが、このままの対応を続けていればコメンテーターの座も危うくなりそうだ。

(浜野ふみ)

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