お守りに「改革」「必勝」、吉村大阪府知事のガチャガチャ販売中止のワケ

 甘いマスクと漂うインテリ感が女性達の支持を集め、一部ではアイドル的人気も誇る大阪府・吉村洋文知事(46)が“ガチャガチャ”のグッズになっていた。

 カプセルトイ自販機のオペレーション事業、グッズ販売を行う株式会社スプリングは15日、Twitter上に新商品情報を投稿。新作カプセルトイの商品名は「吉村洋文のガチャガチャ、やで。お守り袋ver.」というもので、23日から大阪梅田の玩具店で販売される予定だった。投稿には「※吉村洋文事務所から肖像の無償承諾を受けています」という注意書きも見られる。吉村知事公認とも言えるこのガチャグッズは各300円で5種類をラインナップ。吉村知事がガッツポーズをしているイラストがあしらわれたカラフルなお守りにはそれぞれ、「開運、やで。」「改革、やで。」「必勝、やで。」「ご縁、やで。」「頑張る、で。」と、祈願内容ごとに異なるメッセージが添えられている。
 
 吉村知事ガチャの発売が発表されると、ネット上では《運気上がりそう!》《面白いしネタで1個買おうかな》《絶対コンプしなきゃ》といったコメントが寄せられる一方で、《ひとつの政党に肩入れするようなおもちゃって良いの?》《偏向玩具メーカー》《現役の知事のグッズを民間会社が出すのはあかんやろ》《『改革、やで。』なんてお守りがおもちゃとして売られるの趣味悪い》と批判的な意見が殺到していた。
 
 これを受けてか、同社Twitterは21日に販売中止を発表。「突然の販売中止によりご迷惑をおかけすることを心よりお詫び申し上げます」と謝罪したが、中止に至った経緯は「諸事情により」としか明かされていない。
 
 吉村知事のグッズ化は今回が初めてではなく、大阪府の玩具メーカーが企画・販売したTシャツやマグカップは府内各所で販売され、密かな人気を博していた。それらの吉村知事グッズも今回のカプセルトイと同じく、版権料なしの無償承諾という条件。過去に成功事例のあるグッズ化だったが、今回は多くの批判が殺到してしまったようだ。

(浜野ふみ)

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