「マツキヨVSスギ」業界トップの座を賭けたココカラファイン争奪戦の行方!

 ドラッグストア業界7位のココカラファインとの経営統合を巡り、業界5位のマツモトキヨシホールディングス(HD)と業界6位のスギHDが熾烈な争奪戦を繰り広げている。ココカラファインとの経営統合が成立すれば、マツモトキヨシHDもスギHDも、売上高や店舗数においてイオングループのウエルシアHDを抜き業界トップに躍り出る。
 
「そもそもココカラは、今年4月にマツキヨと資本業務提携の検討を始めると公表していました。しかし、マツキヨ側が『人件費などが上がり、負荷にもなる』と経営統合には慎重な姿勢を見せていたのです。そこに横槍を入れたのがスギHDで、ココカラと経営統合を基本に交渉を進めていることが6月1日に明らかになりました。すると5日には、マツキヨも資本業務提携から経営統合に格上げして交渉することを表明。争奪戦が勃発したのです」(経済評論家)

 こうした事態にネットでも、《ココカラちゃんをマツキヨ君とスギ君が取り合ってるみたいで、妄想が捗る》《マツキヨやスギより下に見られているけど、ココカラは経産省に認められたバリバリのホワイト企業だからな》《ココカラは処方箋の顧客データを多く持っているから、マツキヨもスギも欲しくてたまらないだろう》《マツキヨは落ち目だし、ココカラはスギの方が相性いいと思うんだけど》などと、その行方に注目が集まっている。

「ココカラは、スギHDと交渉に入ってからもマツキヨとの協議を打ち切らずに継続していました。そのため、3社連合誕生を期待する声もありますが、マツキヨ幹部からは『(3社連合は)まったく想定しない』と否定している。都市店舗の多いマツキヨと郊外店舗が多いスギHDのどちらを選ぶのか、業界の行方を握るといっても過言ではないココカラの選択から目が離せません」(業界関係者)

 奪い合う両者にとっては、まさにココカラが勝負かもしれない。

(小林洋三)

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