スポーツ動画配信の「DAZN」が、2月22日より月額費を1925円から3000円へ1000円超の値上げをすることが明らかとなり、利用者からは悲鳴の声が相次いでいるが、今後は様々な動画配信系サブスクリプションサービスがこぞって値上げをする可能性もあるという。
「DAZNはJリーグや海外リーグ、日本代表などサッカーの他、プロ野球、F1などのスポーツをライブ配信し、見逃し配信も楽しめるサービスとなっています。プロ野球の場合はDAZN以外にも試合を観る方法はありますが、Jリーグは独占放映契約を結んでいるため、応援する1つのJクラブの試合しか観戦しないという人は、月によってはたった2、3試合だけのために3000円支払わなければならない可能性もるので、今回の値上げは非常に痛い出費になるのです」(スポーツライター)
この値上げ報道にタレントの伊集院光も反応し、自身のTwitterに「DAZNすげえな、えげつないや」と投稿。続けて「他社をやっつけて、独占状態に近くなったら値上げは、もう王道のやり方なのだろう。これがうまくいかなくて、撤退なんてことになったら、焼け野原だ」と指摘している。
「日本は除外されたものの、1月末には『Netflix』が北米で値上げを実施し、全プランを1ドル~2ドル値上げするなど、動画配信系サブスクは世界中でじわりじわりと値段を上げています。今回のDAZNの大幅な値上げに驚いた方も多いとは思いますが、実は日本の動画配信系サブスク料金は世界的に見ればかなり安く設定されていて、例えば『Amazon Prime』のアメリカ版は年額119ドル(約1万3500円)と日本の年額4900円と比べると3倍近い値段設定となっているのです」(経済ジャーナリスト)
なぜ日本の場合は値段が安いのか。
「現在はとにかく会員数を増やすフェーズにあるからです。会員数を増やし、独占放映やオリジナルコンテンツを投入して、このサービスが“なくてはならない”状況になったら次は値上げのフェーズに移行するわけですね。DAZNはまさにその新たなフェーズに入ったという状況で、もし大きな会員数の減少がなければ他の動画配信系サブスクもこぞって値上げしてくる可能性は十分にあり得ると思います」(経済ジャーナリスト)
日本ももうすぐ世界基準の値段が適用されるのかもしれない。
(小林洋三)