「マツコの知らない世界」が“爆売れ”させたヒット商品の数々

 タレントのマツコ・デラックスが司会を務めるバラエティ番組「マツコの知らない世界SP」(TBS系)が1月3日に放送される。同番組は、ゲストが得意ジャンルやハマっているものをマツコに紹介・プレゼンするという内容。これまでもあらゆるジャンルのものが登場し、中には番組での紹介がきっかけとなり、大ヒットした商品も少なくない。

 記憶に新しいところでは、21年11月23日放送回で紹介された「油揚げの世界」。以前、「豆腐の世界」の回で登場した豆腐マイスターの女性が、今回は全国の選りすぐりのご当地油揚げを紹介。その中の1つが、谷口屋(福井県)の「おあげの丸ごと煮」。放送直後に同店HPにアクセスしてみると、注文殺到につき発送が遅くなるとのお知らせがあった。

 コンビニ商品でも同番組の影響は大きい。15年3月には「セブン-イレブン」を特集し、「セブンゴールド 金のハンバーグ」を紹介。マツコは「家でものすごくハンバーグが得意なお母さんが作った味」と大絶賛。同年同月配信の「J-CASTトレンド」にとると、全店で売上額が放送前と比較して約3倍になったという。

 食品だけでなく「モノ」も売れる。18年10月にはバターナイフの「MAC チーズ・バターナイフ MK-40」を紹介。バターを塗ったりチーズを切ったりできるだけでなく、サラミやニンニクなどを刻むこともできる1本で何役もこなせるナイフだ。18年12月配信の「日経クロストレンド」によると、ネット通販の在庫500本が放送終了後、わずか30分で完売したという。

「これほど売れるのは、マツコの表現力の豊かさによるところが大きいと思います。たとえば、ご当地野菜の回では埼玉県の深谷もやしのナムルを試食し、『私の知っているもやしじゃない』など、視聴者の興味を引くコメントを発します。まさに〝魔法の言葉〟です。また、それほど高価なものを紹介していないので、視聴者も価格的に手が出しやすいのではないでしょうか。SP版でもマツコの表現で火がつくヒット商品が現れるかもしれません」(トレンド雑誌ライター)

 今年もマツコは同番組の〝ヒット商品請負人〟になりそうだ。

(石田英明)

エンタメ