日本各地の温泉地を美少女キャラクター化し、地域活性化を図るプロジェクト「温泉むすめ」に《女性蔑視ではないか?》と批判の声があがりSNS上で炎上中だ。「温泉むすめ」は観光庁も支援する肝いりの町おこし企画。数々のキャラクターの中には温泉地の公認を受け、幅広い層に向けPR活動を行っているのだが、一部のキャラクター設定がふさわしくないのではないかと女性ユーザーの間で大きな話題となっているようだ。
「女性蔑視だと批判を受けてしまった設定は、いわゆる“萌キャラ”にありがちな設定で、『いつも“スカート上げ行為”をしちゃうイタズラなむすめ』や、『布団に入ると妄想が爆発して《今日こそは夜這いがあるかも》とドキドキしてしまい、いつも寝不足気味』といった、いかにも男性ファンを喜ばせるかのような卑猥な設定でした。SNS上でこの設定が女性蔑視だと拡散されると、公式サイト上に掲載されていたこれらの設定は書き換えられましたが、この炎上は飛び火し、その他の設定や艶感のあるイラストの数々にまで、ユーザーからの指摘がやまない状態です」(情報誌ライター)
現在、122人いる「温泉むすめ」にはそれぞれ個性的なキャラ設定がつけられているが、炎上の発端となってしまった「スカートへのイタズラ」や「夜這い待ち」などの過激な設定はどうしてつけられたのだろうか?
「温泉むすめはそれぞれの温泉地の歴史や、土地神のエピソードをベースに擬人化されています。『スカート趣味』が指摘されてしまった温泉むすめは北海道・定山渓温泉をモチーフにしたキャラクターで、定山渓温泉にまつわる河童伝説をもとに、尻子玉やイタズラ好きという河童由来の発想が『スカートめくり』設定に繋がっているというのがファンの間での認識のようです。『夜這い待ち』の設定がつけられた山形県・小野川温泉のキャラクターは、小野小町が発見したことで小野川温泉が開湯したという言い伝えを元に、小野小町にまつわる伝説『百夜通い』がベースになっていると言われているようです。観光庁が後援している公のコンテンツとしてはふさわしくなかったかもしれませんが、それぞれの温泉にまつわるエピソードをうまく絡めたキャラクターとも言えたのではないでしょうか」(前出・情報誌ライター)
誰からも受け入れられる設定に練り直し、温泉地のPR活動を続けていってほしい。
(浜野ふみ)
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