渡辺監督代行兼GMが続投!?「今季終戦」の西武が来季の監督候補「0人」のワケ

 8月30日の西武対日本ハム戦は、2-5で西武が完敗し、シーズン26試合を残してクライマックスシリーズへの進出が完全に断たれた。

 12球団最速となる117試合目での「終戦」に、「ファンに申し訳ない。私の力不足しかない」と肩を落として語ったのは、5月26日に電撃解任された松井稼頭央前監督の後任である渡辺久信監督代行兼ゼネラルマネジャー(GM)だ。

「松井前監督は5月時点の『借金15』で解任されましたが、渡辺代行のそれは、8月30日までで『43』(36勝79敗2分け)。シーズン100敗の可能性も十分にありますね」(スポーツ紙記者)

 渡辺代行は2019年にGMに就任した。「育成のライオンズ」を旗印に、FA宣言をした選手には「快く送り出す」方針を貫いた。2018年以降でも、浅村栄斗、菊池雄星、秋山翔吾、森友哉、山川穂高らが西武を離れている。

 こうしたことから、「選手編成で明らかに道を誤った」(夕刊紙記者)と評されることもあるが、渡辺代行は、自身が監督を務めた2008年には、就任1年目でリーグ優勝と日本一に導いたという実績もある。GMに就任してからも、「松坂大輔を最後に西武に戻して引退させるなど、『温情あるGM』として選手からの信頼も厚い」(西武担当記者)。だからかどうか、この惨状にあっても、球団が来季の監督のリストアップを全く行なっていないという。

「工藤公康氏、伊東勤氏、秋山幸二氏など、他球団の監督として実績のあるOBは多数いますが、誰も火中の栗を拾う気はないようです。現状では、GMとして編成権もある渡辺代行の『続投』しか選択肢がありませんね」(前出・夕刊紙記者)

 今季の残り24試合(9月2日時点)が「消化試合」となるのは仕方のないところだが、来季も渡辺代行の続投となるなら、せめて2008年の再来を期したい、というのがファンの願いであるに違いない。

スポーツ