小学生の頃から母親に厳しく育てられた高市氏は、その反動もあって中学生でグレてしまう。夜中にこっそり抜け出して遊ぶようになると、高校時代はロックとバイクに明け暮れた日々を送ったそうだ。
〈昼前ごろ、もそもそ起き出して学校へ行った。私の大切なバイクに乗って。
実は、バイク通学禁止。校舎の裏の秘密の場所に止めて、外壁の金網をよじのぼって入った〉
校則違反上等のエピソードでヤンチャぶりをアピールした高市氏は、学生時代から恋愛もお盛んな様子。小学3年で初恋を経験すると、高校1年の時に音楽サークルの先輩の大学生と交際する。その次は高校3年で、世良公則似の不良っぽい高校生と付き合い、ラブラブだった。
〈いつも彼と二人きりでいたくて、授業をさぼり、宿題を怠けて、成績はガタ落ち。職員室で先生に「勉強しろ」と顔をビンタされた〉
その恋は長く続かなかったのか、神戸大学に進学すると、新しいオトコと出会っている。
同じ軽音楽サークルの仲間で1つ年下の彼氏と付き合っている時は、周囲がリクルートスーツで企業回りを始める中、高市氏は急に思い立って国家公務員の上級職を狙って猛勉強を開始する。
〈朝の九時から夜の九時まで大学の図書館にこもりきり。バンドの練習とバイトにも休まず通った。
(中略)毎夜九時の夜景のきらめきと、彼氏の優しいキスが、がんばった自分へのごほうびだった〉
忙しい日々でも彼氏に会うことが日課だった高市氏だが、たまたま大学の廊下に貼り出された松下政経塾の塾生募集のポスターを見つけた。それを機に説明会に足を運んだことで、その後、政治家への道を進むことになるのだが、二次試験の会場でも大胆なラブラブ行為に及んでいる。
〈門の前で彼がキスしてくれて、私を見送ってくれた。だれも見ていないと思ったのに、さすがは電機メーカー。門の上の監視カメラを通じて、私たちのキスシーンは守衛室のモニターに映し出されていたのだ〉
一方、当時から優秀だったようで、公務員試験の筆記試験に合格すると、松下政経塾の松下幸之助氏と面接を行った三次試験も通過。結局、父親の助言で政経塾入りを決めると、大学卒業までの約半年間は、
〈彼との愛の生活に、どっぷり〉
くんずほぐれつの妄想を掻き立てる表現で、読者をビンビンに煽るのだった。
*「週刊アサヒ芸能」9月2日号より。(3)につづく