ついに昭恵氏が動く!安倍チルドレンの応援に奔走「高市早苗氏との連携」も視野

 今回の電撃解散の最中、沈黙していた安倍元首相夫人、安倍昭恵氏の動きが一気に活発化し大注目だ。その最新の動きを自民党関係者がこう明かす。

「公示直後の10月16日、昭恵さんが旧安倍派の大幹部、今回の自民党非公認の中でも最も大物、萩生田光一前政調会長の総決起大会に駆けつけ、そこで昭恵さんは萩生田氏支援を涙ながらに訴えたというから『ついに昭恵さん動く』と話題なのです。その日のXでも萩生田氏と一緒に撮影した写真とともに、『萩生田光一さんには何としても当選してもらいたい…と主人が思っているはず』と投稿。その写真には額縁に入った安倍氏の肖像まで一緒に写り込む念の入れようです。さらには厳しい戦いという東京7区に出馬した丸川珠代元五輪担当相の応援にも駆け付け、やはりXでも熱いエールを送っているのです」

 昭恵氏の応援は萩生田氏、丸川氏だけではないと明かすのは旧安倍派関係者だ。同関係者によれば安倍元首相が生前地盤とした選挙区、旧山口4区(下関市など)で昨年後継として当選した吉田真次氏を巡っては、一段と力が入っているという。自民党関係者が解説する。

「安倍元首相亡きあとの後継を決める昨年の補選で昭恵さんは全面バックアップで吉田氏を当選させた。しかしご承知のように今回の総選挙では旧4区は消え3区に吸収された。そしてその小選挙区の候補には昨年6月に党本部での協議の結果、選挙区は林官房長官、そして比例区は吉田氏と決定した。今の自民党山口県連は安倍元首相亡きあと、林派の柳居俊学県議会議長が牛耳っている」

 それでも昭恵氏の周辺では一時この決定を不服として、次の総選挙はいっそ吉田氏を無所属で擁立し、林氏と選挙区で争うという強硬論まで飛び出したという話もある。しかしその後、冷静に分析した結果、現状では林氏には勝てないとなり、その話は立ち消えになったという尾ヒレまでつくありさまだ。自民党関係者が続ける。

「吉田氏の無所属出馬説はデマに近い話。いずれにせよ吉田氏が比例中国ブロックから立候補しても、当選圏内となる上位にならなければ意味がなかった。前回選挙では、林氏が参院から衆院山口3区へ鞍替えし、同じ3区だった河村建夫元官房長官が公認されず引退。その条件として長男・建一氏を自民党比例中国ブロックへ上位登載することになっていたが、これが土壇場で調整できず、長男は縁もゆかりもない北関東ブロックに回され落選。挙句の果てに建一氏は自民党を離党、維新に移った例がある。そのため昭恵さんや吉田氏らは最後まで気を緩めなかったという」

 結果、吉田氏は紆余曲折があったが今回、中国ブロック4位に登載された。

「前総選挙で中国ブロックは重複を除けば6位まで当選しているので、自民がボロ負けしなければ滑り込める可能性が高い。昭恵さんはこの順位にするのに麻生元総理や自民党幹部らの間を奔走したようだ。そして吉田氏の順位を見定めた上で次に萩生田氏らの当選のために動きだしたということです」(前出・自民党関係者)

 また昭恵氏は、萩生田氏らの応援演説の合間に、大分1区(大分市)や東京27区(中野区など)の候補の応援にも駆け付けている。当然、安倍元首相の甥、岸信千世氏(山口2区)は前回補選と同様、大接戦が予想されているだけに応援に駆け付けるはずだ。政治アナリストは一連の動きをこう指摘する。

「旧安倍派関連の議員を1人でも当選させたい思いだろう。そして総選挙後に安倍派を再び大きな塊としたい。安倍チルドレン・高市早苗氏と今後どう連携するのかも考えているはず」

 安倍昭恵氏の動向から目が離せない。

(田村建光)

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