8月12日、サッカーフランスリーグ一部のパリ・サンジェルマン(PSG)は、新たに加入したアルゼンチン代表のリオネル・メッシの契約金の一部に「ファントークン」と呼ばれる暗号資産が含まれていることを明らかにした。
「ファントークンとは、スポーツチームが発行する暗号資産で、保有しているとチケットを優先的に購入出来たり、オフィシャルグッズがもらえるなどの特典を受けることができます。また、ビットコインなどと同様に取引所で売買され、当然ながら需要が高まれば価格が上がっていく仕組み。最近ではスペインのバルセロナやイタリアのユベントス、イングランドのマンチェスター・シティなども採り入れたことで話題となっています」(経済ジャーナリスト)
PSGはメッシに支払ったファントークンを「相当量」とし、具体的な額は明らかにしていないが、現地メディアによれば契約金2500万~3000万ユーロ(約32億5000万円~約39億円)のうち、かなりの割合になると報じている。なお、メッシの移籍が報じられた直後にはPSGのファントークンの取引額が12億ドル(約1320億円)を超え、価格も一時2倍以上に上昇したため、メッシの持つファントークンの価値も倍になっていた可能性もあるという。
「ファントークンは取引所で売買される暗号資産ですから、メッシ加入によって高騰するのは当然のことと言えます。今後は試合の結果などによっても逐一価格が変動していくでしょうし、フランスリーグ優勝やUEFAチャンピオンズリーグで優勝すれば、価値はどんどん高まっていくと思われます。ただし、メッシも34歳。プロになってからは初の移籍になるわけですから、思い通りに活躍できない可能性も十分ありますし、もしクラブが優勝争いに絡めなかったり、メッシが怪我をしてしまった場合はPSGのファントークンの価値が急落する可能性も十分に考えられるので、投資目的で保有するにはかなり危険な面も孕んでいます」(前出・経済ジャーナリスト)
ともあれ、メッシの今後の活躍から目が離せない。
(小林洋三)