五輪開会式「ドローンパフォーマンス」に“がっかり”の指摘が出たワケ

 特に日本国内では酷評が相次いでいる「東京オリンピック2020」の開会式だが、そんな中でも1824台を使って市松模様から地球の形へと変形したドローンのパフォーマンスは《日本の高い技術力を世界に示した》と好評で、イギリスのタブロイド紙である「The Sun」も「日本が誇る凄まじいテクノロジー」と絶賛。しかしあのドローンが、実は日本製ではなくアメリカのIntel社のものだったことが明らかとなり、落胆の声が上がっている。

 使用されたのはIntel製の「Shooting Star」というドローンで、一台のパソコンですべてのドローンをコントロールすることができる。なお同社はドローンによるショーも請け負っているので、今回の開会式での一連のドローンショーは一括でIntelが担当した可能性もあるという。

「ちなみに18年、カリフォルニア州でIntel50周年を記念して開かれたドローンライトショーで、すでに『Shooting Star』を使い地球を表現するパフォーマンは実演済みなので、今回は日本独自の技術でもなければ、目新しい技術というわけでもありません。そもそも18年の平昌五輪の開会式で話題となったドローンパフォーマンスもIntel製のもので、なぜ同じドローンを使ったパフォーマンスをわざわざ採用したのか疑問の声もあります。さらに言えば、ドローンが地球の形の変わるパフォーマンスのバックで流れていたのは、ジョン・レノンの名曲『イマジン』です。日本の五輪でアメリカのドローンがパフォーマンスをし、イギリス出身のミュージシャンの曲が流れる。そんなシーンが今回の開会式で最も注目を集めるとは、なんとも皮肉な話です」(ITジャーナリスト)

 賛否両論が出ても仕方がないといったところか。

(小林洋三)

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