7月9日、米競売会社「ヘリテージ・オークションズ」に出品されたNES(海外版ファミコン)用ソフト「ゼルダの伝説」の未開封初期ロットがゲーム市場最高額となる87万ドル(約9580万円)で落札されたことが明らかとなり、話題となっている。
「今回出品されたNES版『ゼルダの伝説』は、1987年に数カ月のみ製造された初期ロットのひとつで、本来登録商標マークの下にある『Rev-A』の記載が無い希少なものとなっています。なお、これまでに同じ初期ロットは2本しか確認されておらず、未開封品ということでこれだけの高値が付いたと見られています」(ゲームライター)
新型コロナウイルスの感染拡大によってお家時間が増えたこともあり、 今年4月にはNES版「スーパーマリオブラザーズ」が約7300万円で落札されるなど海外オークションでレトロゲームの価格が高騰している。また、日本国内でも“この世に8本しか存在しない”と言われている「キン肉マン マッスルタッグマッチ」の非売品ゴールドカートリッジがフリマアプリ「メルカリ」で95万円で取引され、ゲームファンがざわついた。
「国内のファミコンソフトであれば、ゴールドカートリッジは希少品として人気です。『ロックマン4 新たなる野望!!』のゴールドカートリッジは、ボスキャラ公募イベントで採用された8人のみに送られたもので、推定価格は100万円となっています。また、『バイナリィランド』のゴールドカートリッジはハドソン社員の引き出物といわれ、生産数も少なく、市場にもほとんど出回らないため推定価格は40万~50万円となっています。ゴールドカートリッジ以外では、出光が社員に危険物取扱者の資格を取得させるためにコナミに制作を依頼した非売品『危険物のやさしい物理と科学』が推定価格40万円。こちらは実際にちょっとプレイしてみたい気にもなるお宝です」(ゲームライター)
なお、記者がこの原稿を執筆中にNINTENDO64用ソフト「スーパーマリオ64」が156万ドル(約1億7200万円)で落札され史上初の1億超えを果たし、NES版「ゼルダの伝説」の記録を更新したことが明らかになった。
ますますレトロゲーム人気は高騰しているので、もし押し入れにレトロゲームをしまっているとしたら、一度引っ張り出してみる価値はあるかもしれない。
(小林洋三)