針がかりもスマホで確認!?「水中ドローン」が釣りの概念を劇的に変える!

 6月14日に開幕したドローンの国際展示会ではソニーのドローンが登場。ドローン市場への参入の意向を示していると伝えられている。一方、空中を飛び回るばかりがドローンではない。KDDIグループは、水中を泳ぎ回る「水中ドローン」の22年度の実用化を発表した。

「水中ドローンは空中ドローンに4〜5年ほど遅れる形で開発と普及が進められています。ですから今後、あらゆる分野で水中ドローンの活用が本格化して身近なものとなってくるでしょう」(経済ジャーナリスト)

 以上はビジネス活用における水中ドローンの話だが、空中ドローンよりも4〜5年遅れる形で普及はしているので、既に一般向けのドローンも市場では販売されている。その中、今後の一般的な普及を考えた場合、劇的な変化をもたらしそうなのが釣りの世界だ。

 既にユーチューブなどでは水中ドローンを使って釣りをやってみた動画が上がっていて、それを見れば全く違った釣り体験が出来ることがわかる。ドローンだから水中を自在に潜らせてどこに魚がいるかはスマホやタブレット端末で確認でき、そして魚がいるポイントにエサを仕掛け、実際に魚がエサに食いついたところまで確認できる。ここまでくると単なる釣りというより、シュノーケリングやダイビングの映像を加えた新たなレジャーと言えるかもしれない。

「18年ごろからそれらの操作を行える『釣り専用』の水中ドローンが販売されるようになって、その他、例えば高性能センサーとGPSで魚群を捉えるだけでなく、水中の地形や障害物の有無、水深や水温が分かる上に、さらに餌撒きまで行って魚を集めてくれる水上の魚群探知型ドローンなんてのもあります。価格はだいたい10万円ほど。海外メーカーが先行していてまだ国内にはあまり入ってきていません。今後、あらゆる分野で水中ドローンの認知が広がることで、こうしたレジャーでの活用も広まってくるでしょう」(前出・ジャーナリスト)

 昔から釣りは人間と自然との1対1の真剣勝負などと言われてきた。「もうそうなったら釣りじゃない」と、本当の釣り好きからは認められないかもしれないが、これからの釣果はロボット操作の如何にかかっているのかもしれない。

(猫間滋)

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