5月24日、神戸市は新型コロナウイルスワクチンの接種会場で、保冷庫の電源プラグが抜けて常温になっていた管理ミスにより、ワクチン215回分が使えなくなったと発表した。神戸市でワクチンに関連するミスが起きたのはこれで4回目となり、驚きの声が相次いでいる。
「同市によれば、23日の19時半頃に保冷庫の電源プラグが抜けているのを職員が発見。保冷庫の温度は21度まで上がっていて、最長で2時間適温で管理していなかった可能性があるといいます。ワクチンは常温で解凍した場合、2時間以内に薄めなければ使用できないため廃棄することになったのです。なお、電源プラグが抜けたのは人の足が接触したことが原因とみられており、今後は保冷庫の電源プラグは人が接触しないようレイアウトの変更など再発防止を徹底していくといいます」(社会部記者)
神戸市では今月11日にも誤ってワクチンを常温で保管してしまい、960回分を廃棄していたばかりだった。さらに、17日には通常よりも極めて薄い濃度のワクチンを接種していたミスを明らかにしており、翌18日にはワクチンが入っていない空の注射器で注射をしてしまうミスが発生。この事態にネット上では、《1回目にワクチンをダメにしてから2週間も経ってない。さすがに職員がだらしなさすぎだし、税金の無駄遣い》《2度あることは3度あるというけど、ここまで学習しないというのもありえない》など厳しい意見が大多数を占めていたが、中には「これを職員のせいにするのはかわいそう」と同情の声も見られる。
「《神戸はミスが起きるたびにきちんと公表しているから多く見えるだけで、他の地域でもミスはしている》という意見もありますが、それにしてもこの頻度でミスはさすがに多すぎます。人間ですからミスが起こるのは仕方ないとしても、それをカバーできるような管理体制をしっかりと構築しなければなりませんね。再発防止策として、保冷庫の置き場の変更やコンセントをテープで接着するなどの対応を発表していますが、できることなら複数人が時間帯別でチェックをする体制にしてもらいたいものです」(ITジャーナリスト)
ワクチン接種を拒む原因とならなければいいが。
(小林洋三)