2月19日に毎日新聞と社会調査研究センターが発表した岸田内閣の支持率は昨年10月の発足以来、最低となる45%。新型コロナ対策については「評価しない」の51%が「評価する」の27%を大きく上回った。
「不支持率の急増の要因はなんといっても3回目のワクチン接種の遅れ。2月18日の段階で、3回目の接種を終えた人は約1600万人で、12%台にとどまっています。もっと早くブースター接種に向けて動いていれば、重傷者や死者の数もおさえられていたのでは…。そんな不満が支持率の低下につながったのは明らかです」(政治部記者)
2月18日に放送された「バイキングMORE」では、ワクチン接種が遅れているにもかかわらず、3月1日から水際対策を緩和させることについて、コメンテーターの楠田枝里子が持論を展開した。
「先進諸国と足並みをそろえるのであれば、ワクチンとかね、検査体制の拡充というのを早くやってもらって、それが完備されたうえで水際対策を緩和するというふうに考えてもらいたい」
こう述べたうえで、「私も高齢者です。3回目のワクチン、打ちたいと思っています。でも予約取れないんですよ」とワクチン接種が困難な状況を振り返り、「(1回目から)ファイザー、ファイザーときているので、副反応がわかっているから、やっぱり3回目もファイザー打ちたいって思いますよね。そういう人いっぱいいると思うんですね」とコメント。楠田は3回、区役所に電話をしたそうだが、「もうまったく(ファイザー製のワクチンが)いつ入ってくるかわからない」「予約もいつから受け付けられるかわからない」との返答だったという。
これにはMCの坂上忍も「ファイザーぜんぜんダメみたいですね」と相槌を打ち、楠田は「やむなくモデルナで来週(接種を)決めたんですけど」「待って、待って、打てないでいる人がたくさんいるんですよね」と、多くの人が3回目もファイザー製のワクチンを希望していると語った。
進行を務める伊藤利尋アナは「モデルナはありますので、やはり『(3回目は)モデルナで』というところももっと発信すべきだという…」と説明したものの、楠田はそれをさえぎるように、「ただ要望に応じたワクチンを用意できないっていうのは、それはミスというかマイナスだと思いますよ」と述べ、伊藤アナは「政府としては交互接種も、という発信はしてますけど」と再びフォローした。
「一部の視聴者の間では《楠田さんみたいにこだわる人が多いから3回目接種が進まないのでは…》《モデルナを敬遠するコメントが公共の電波に乗るからぜんぜん進まないのでは?》《希望するワクチンを用意するのが当たり前って…ないものはないんだから》などと、ワガママと取る意見が多く見られました。3回目をモデルナで交互接種したほうが、抗体値が高くなることや、3回目は半量の投与なので副反応が起きる率もそれほど高くないことをもっと発信すべきかもしれませんね」(メディアライター)
全国にはいまだ接種券すら届いていない世帯も多いようで、ファイザーへの強すぎるこだわりは一部からワガママ扱いされても致し方ないかもしれない。