国土交通省が自動料金収受システム(ETC)の“休日割引”を見直す検討に入ったことが明らかとなった。観光目的での利用者が増えないことが原因としているが、ネット上では《別の理由で見直すのでは?》と疑う声も少なくない。
「ETCの休日割引は地域活性化を目標に2008年9月にはじまり、土・日・祝日と1月2日、3日に普通車・軽自動車等限定で料金の30%が割引きとなっていました。しかし国交省によれば、休日に観光目的で高速道路を利用した人は52.7%にとどまり、さらに休日割引対象日には渋滞が頻発することから見直す判断をしたといいます」(社会部記者)
今後はゴールデンウイークやお盆、年末年始は割引き対象から除外され、観光を目的とした高速利用者が割引きを受けられる新しい制度が導入される見通しだ。ただ、現時点ではコロナによる緊急事態宣言発令の影響により割引きが5月いっぱいまで適用除外となっており、その後も延長される可能性がある。そのため今回の見直しに対しても《本当はコロナの感染拡大を防ぐため》とコロナの影響を指摘する声が多く見られ、《これで東京五輪を開催するのであればダブルスタンダードだ!》といった批判も寄せられている。
「このタイミングで見直しを検討すると言われれば、コロナの影響があると思うのは当然のこと。加えて国交省は高速道路の深夜割引も見直す方針だといいますが、そもそも高速の料金は原則無料にするのが基本方針のはずです。観光目的での利用を増やし混雑を緩和したいのであれば、割引き日を減らすのではなく、むしろ増やす方が効果的ではないでしょうか」(経済ジャーナリスト)
やはり、高速道路の利用者自体を減らすのが目的に思えてしまうが…。
(小林洋三)