カリスマ馬券師・亀谷敬正「プロフェッショナル血統塾」<天皇賞は菊花賞よりスタミナが必要>

 天皇賞・春は、10年近く前からトニービンの血を持つ馬が強いレースです。

 トニービンの「威力ブラッドバイアス」(血統の偏り)を利用した馬券の破壊力をあらためて思い知らされたのは12年。トニービンの血を持つ馬が5頭出走。その5頭が1〜5着を独占。3連単は145万馬券となりました。

 また、当レースはハーツクライ産駒が5年連続で連対中。15年、16年は複数の産駒が馬券圏内に走りました。ハーツクライ産駒も母父がトニービン。だから当レースに相性がいいのでしょうねぇ。

 今年の出走予定馬で注目のハーツクライ産駒は、プリンスオブペスカ。母父チーフベアハート産駒のマイネルキッツも09年の天皇賞・春を大穴で優勝しています。同種牡馬は、京都外回り重賞全般に強く、複数の産駒が京都芝重賞を勝っています。

 トニービン以外の注目点は、菊花賞よりもスタミナ勝負やタフな馬場に強い血統が走りやすいこと。また「初距離への適性が高い血統」のアドバンテージが菊花賞よりも薄れること。

 例えば菊花賞はダンスインザダーク産駒が3勝していますが、天皇賞・春は連対馬が1頭もいません。

 ダンスインザダーク産駒は、「ほとんどの馬が3000メートル以上が初経験」となる菊花賞は得意ですが、「3000メートル以上のベテラン」がそろう天皇賞・春は破壊力が下がるのです。

 今年の天皇賞・春は、昨年の菊花賞上位馬がそろいますが、はたして着順どおりに決まるでしょうか?

 昨年の菊花賞も全ての馬が3000メートルは初経験。多くの馬がスタミナを温存するため消極的な競馬になり、超スローのレース。上位馬の上がりタイムは皆33秒台で、直線スピードと瞬発力を競うレースになりました。

 一方、天皇賞・春は、3000メートル以上のベテランがそろううえに、菊花賞よりも200メートル距離が延びて、馬場もタフ。スタミナが要求されやすいレースになります。

 今年出走を予定しているグローリーヴェイズの牝系はメジロ一族。3代母メジロラモーヌは牝馬三冠馬。当時の牝馬三冠レースは2400メートルのレースが2つ。馬場も今より明らかにタフで、走破タイムは今よりも5秒近く遅い。菊花賞よりもタフなレースになる天皇賞・春でスタミナが開花する牝系です。

亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。

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