巨人・岡本は筋肉増量が裏目/セ・パ12球団の「大誤算」(1)

 ペナントレースが開幕し、早いもので対戦カードもひと回りした。この間すでに、主力選手のコロナ抹消、新米コーチの暴走、凱旋スター投手の故障など、各球団から想定外の事態に見舞われた嘆き節が聞こえてくる。決して下馬評どおりにはいかない「球界事変」を全クローズアップ!

 早くも巨人のリーグ3連覇に黄色信号が点灯している。チーム打率は2割1分9厘(4月15日時点)。低迷する打線の中でも4番・岡本和真(24)が、打率1割7分2厘、本塁打1という予想外の大ブレーキとなっている。皮肉にも、オフに取り組んだ肉体改造が打撃に悪影響を及ぼしていると言われるが、スポーツ紙デスクが解説してみせる。

「都内のジムに通って、筋肉量を成人男性の2倍に増量したことが裏目に出ています。急速に筋肉をつけたことで、スイングのバランスを崩しているんです。関係者からトレーニング後の筋肉をおだてられるたびに『えへへ〜』と大喜びして、ますます筋トレに励んでいた。球団内からは『プロレスラーじゃないんだから‥‥』と、結果がついてこない現状に冷ややかな声も上がっています」

 4年目にして開幕スタメンマスクを勝ち取った大城卓三(28)も戦犯に名を連ねている。かねてから不安視されていたディフェンス面のお粗末さを露呈しているのだ。在京球団スコアラーがこっそり耳打ちする。

「ポンポンとストライクを要求するから、相手バッターは狙い撃ちしています。強気のリードは、菅野智之(31)や戸郷翔征(21)のようなエース級なら球威で押せますが、格が数段落ちるリリーフ陣のボールでは心もとない。かといって投手のレベルごとにリードが変わるわけでもないので、バッターも配球を読みやすいんです」

 それでも、昨季に打率2割7分、9本塁打を放った「打てる捕手」としてかかる期待は大きい。その裏返しで原辰徳監督(62)や菅野からの〝公開説教〟を受けることもしばしば。だが思いのほか、本人には響いていないようで、

「沖縄出身ののんびり屋で、どれだけ皮肉や苦言を浴びせられても、馬耳東風とばかりに効果がありません。そもそもミーティング中にメモを取らないことや練習の支度の遅さなど、日常的に何度も同じ注意を受ける常習犯です。その気質のおかげで巨人特有のプレッシャーに気後れすることはありませんが、反対に弱点が改善される見込みも薄いんです」(球団関係者)

 守りの要を打撃優先で起用せざるを得ない、苦しいチーム事情もある。4月3日に球団が実施したPCR検査で丸佳浩(32)ら、主力野手4人のコロナ陽性が発覚。とりわけ、開幕から8試合で打率4割5分2厘、1本塁打、5打点と打ちまくっていたウィーラー(34)の戦線離脱は痛かった。その一方、助っ人のコロナ陽性は、打線以外にも憂うべき問題を増大させているという。

「(多くの人への感染源となる)スーパー・スプレッダーではないかと懸念されているんです。矢面に立たされている頻繁な『唾吐き』は外国人選手全体の問題ですが、一部の関係者は、ウィーラーの別の飛沫感染リスクに目くじらを立てています。人懐っこい性格で誰それかまわずチームメイトと絡んだり、ベンチで大声を出して盛り上げ役になるシーンも多い。感染が公表された4日の練習やベンチ前の円陣にも、マスクなしで参加していました。さらなる感染爆発が起きないことを祈るばかりです」(球団関係者)

「ハクション大魔王」の愛称も、シャレでは済まなくなりそうだ。

*「週刊アサヒ芸能」4月22号より

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