早大は半世紀ぶりに10万人割れ!地元志向で志願倍率が最も高かった大学は?

 地方在住の若者たちの多くが抱いている都会への憧れ。毎年春になると、進学や就職を機に上京する者は少なくないが、コロナ禍の影響で今年は例年ほど多くないようだ。

 今年の大学受験の志願状況を調べると、全国の有名私大100校のうち、志願者数が昨年より増えたのは入試改革を行った上智大、立教大、学習院大の3校のみ。昨年は8大学が10万人を超えていたが、今年はわずかに近畿大だけだ。なかでも早稲田大がおよそ半世紀ぶりに志願者が10万人割れしたことは、驚きをもってニュースで報じられている。

 そうした受験情勢の激変ぶりについて大手予備校関係者は、「リモート授業への対応など学生の不安だけではなく、コロナの影響による親の収入減といった経済的な理由も考えられる」と話す。

 ちなみに地方の国公立大では理系学部を中心に受験者数が増えたところも多く、今年度の志願倍率が最も高かったのは山口県の山陽小野田市立山口東京理科大学(写真)の13.8倍。地域別では四国が2.6%、北海道が2.3%とそれぞれ志願者数が増えていることがわかった。

 さらに高卒就職者の県内企業への就職率も今年は全国的に高く、県外に進学した若者のUターン就職も増える見通しだという。

 ただし、人口問題に詳しい大学教授は、「あくまで一時的なもの。コロナが収束した翌年以降からは進学や就職で上京する若者が再び増えるのは間違いない」と指摘。

 もともと都内の大学への進学を希望していた長野在住の高校生S君も両親に反対されて断念。地元の大学に進学予定だが、「4年後はきっとコロナも落ち着いてるだろうし、大学卒業後は東京で働きたい」と明かす。

「地元愛が強くて残るわけではなく、あくまで妥協や諦めの結果に過ぎない。上京できる状況でなかったことは頭で理解してもずっと後悔し続ける可能性がある」(大学教授)

 コロナで我慢を強いられているのは大人も同じだが、それによって進路の変更をせざるを得ないのはやはり辛すぎる。彼らもまたコロナの犠牲者なのだ。

(トシタカマサ)

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