昨年9月に就任してから支持率が暴落中の菅義偉総理(72)が、人気挽回のために「秘策」を準備しているという。一方、衆院選の目玉候補には、肉体改造に成功した歌手の名前が挙がるのだった。
菅総理がこの世の春を謳歌できたのは、政権発足時にNHKの世論調査で支持率62%を叩き出した時だったようだ。「ガースー発言」「GoTo」「会食問題」で自滅したことで、約3カ月後には42%まで支持率は急落。早くも追い込まれてきた中、正念場を迎えるのは9月の自民党総裁選だ。これまでは対抗馬不在で続投が既定路線とみられていたが、足元が揺らいでいて波乱も想定される。
「もともと派閥に所属していない議員でありながら、昨年の党総裁選では細田派、麻生派、二階派、竹下派、石原派の支持を得て勝利しています。しかし、全国旅行業協会の会長も務める二階俊博幹事長(81)肝いりのGoToトラベルを急転直下、年末になって一時停止を断行。するとすぐさま、二階氏の側近である林幹雄幹事長代理(73)が『親分』の言葉を代弁し、『勝手なことしやがって』と記者に伝えたそうです」(政治部デスク)
菅総理に怒っているのは、二階派だけではない。閣僚人事の直後から冷遇された細田派と麻生派で不満がくすぶっていた。加えて、安倍晋三前総理(66)が「桜を見る会」を巡る疑惑で東京地検特捜部の追及が強まると、安倍氏と盟友の麻生太郎副総理兼財務相(80)はおかんむり状態に。
「官房長官時代から安倍氏にかわいがられてきたのに、菅総理は『桜』問題と距離を置き、その様子に麻生氏は『(安倍氏を)引退に追い込むつもりか』と怒り心頭なんです。ただ、こればかりは特捜部の捜査に介入するわけにはいかず、理不尽な怒りではあるのですが‥‥」(永田町関係者)
2人の重鎮の後ろ盾を失えば、「9月の党総裁選ではしごを外される可能性もある」と政治部記者は言う。
逆風が吹き荒れる中、菅総理は目下の支持率を回復させるため、「秘策」を用意していた。
「菅総理はビジネス誌『PRESIDENT』で人生相談の連載をしていたのですが、政界随一のグルメ通としても知られています。その趣味を生かして、年内にグルメ雑誌で連載をスタートさせようと、水面下で進行中です」(出版関係者)
新たな批判の矛先にならなければいいが‥‥。
21年の政治日程でもう一つ注目されているのが、10月までに実施される衆院選だ。
「自民党内で、目玉候補に歌手の西川貴教(50)が挙がっています。これまで地元の滋賀県知事にプッシュする声も多かったのですが、現職の三日月大造知事(49)と親交が深く本人が難色を示していたため、衆院選に白羽の矢が立った。昨年12月に年齢別の美ボディを競う大会で優勝したこともあり、次のステップに向けてタイミングもいいともっぱらです」(前出・政治部記者)
一方、都政では小池百合子知事(68)が勝負の夏を迎える。任期満了に伴って都議選が開かれるが、前回は小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が都議会自民党を惨敗に追い込んだ。だが、今回はその再現とはいかないようだ。
「あれ以来、都議会自民党と小池氏の関係は最悪で、二階氏が間を取り持とうとしても溝は深まるばかり。昨年8月の4選挙区の都議補選では都議会自民党が全勝し、都民ファにまったく追い風が吹いていません。そればかりか、都民ファから離党者が続出し、昨年冬にも西郷歩美都議が離党後に日本維新の会に入党。これで離党は6人目となり、他にも維新入りが噂され、都議選で都民ファの大惨敗が現実味を帯びてきた」(都政担当記者)
そうなれば小池氏の都政運営は機能不全に陥り、進退を迫られることになりそうだ。
※「週刊アサヒ芸能」1月14日号より