アスリートと結婚した女性有名人にとって避けられないのが、あげまん・さげまんの評価。よく考えれば失礼極まりない話なのだが、結婚後に旦那の成績が落ちればメディアの恰好の餌食になっているのも事実だ。しかし、一度はさげまんのレッテルを貼られながらもその評価を覆すことに成功した者も多い。
なかでもその代表格は押切もえ(写真)。16年オフに当時千葉ロッテに所属していた涌井秀章投手と入籍したが、結婚後の3シーズンは5勝、7勝、3勝と低迷。ところが、楽天に移籍した昨シーズンは11勝でリーグ最多勝のタイトルを獲得して復活。アスリートフードマイスターの資格を持つ彼女は食事面などで夫を支えたことが取り上げられ、一転して“あげまん献身妻”と見られるようになった。
また、ダルビッシュ有投手の妻・山本聖子も当初はさげまん呼ばわりされていたひとり。交際発表後の15年は右ヒジのトミー・ジョン手術でシーズンを棒に振り、16年のシーズン後半に復帰して活躍するも17年は10勝を挙げながらも負け越し、18年には再び故障。ただし、19年のシーズン後半から目覚ましい活躍を見せ、昨年はサイヤング賞こそ逃したが見事、最多勝投手に輝いた。
ほかにもモーニング娘。出身の元テレビ東京アナウンサーの紺野あさ美は、17年元日に当時ヤクルトに在籍していた杉浦稔大と結婚。同シーズンは0勝に終わったが、北海道日本ハムに移籍した翌シーズンから2勝、4勝と勝ち星を重ね、昨年は7勝。メジャー移籍を決めた有原航平と並ぶローテーションの軸として活躍。今シーズンはエースとして期待されている。
あと、同じ女子アナで忘れてはならないのはTBS出身のフリーアナウンサーの“マスパン”こと枡田絵理奈。広島の堂林翔太と14年オフに結婚するも長期にわたって低迷。だが、20年はシーズンを通じて主軸打者として出場し、ファンの期待に応えた。
既婚者のアスリートにとって妻の存在は大きいはず。きっと復活のウラには彼女たちのサポートがあったに違いない。