ウーバー配達員はEDリスク大?「冬の自転車」が招く下半身への重大リスク

 新型コロナウイルスによる景気悪化や巣ごもり需要などの影響を受けて、ウーバーイーツの配達員の人数が急増。最近では「FOODNEKO」「Wolt(ウォルト)」といったフードデリバリーサービスが日本上陸を果たし、自転車を活用した新たな副業として定着しつつある。

 ウーバー配達員の正確な人数は明らかにされていない。「東京新聞」が今年11月に報じた記事では、東京エリアで1万人いた配達員が、このコロナ禍で数倍に増えたという関係者のコメントを伝えていた。

 そんな配達員の中には、ED(性的不全)に悩む人も少なくないという。現在、都内でウーバー配達員の仕事をするAさん(仮名、40歳)もその一人だ。

「はじめて症状を自覚したのは先月のこと。1年ぶりに家庭で性交渉することになったのですが、行為中にまさかの中折れ…。昔は割と強いほうだったので、『あれ、今日は仕事で疲れているのかな?』程度にしか思っていなかったけど、別日に挑んだ2回目もダメでした。思い返してみれば、なんとなくシモの元気がないような気もしていました。嫁は気にしないでいいと慰めてくれましたが、さすがに男としてショックでしたね。医師に相談すると、寒い中で自転車をこぐのは控えたほうがいいと言われました。今年の夏にコロナの影響で仕事を辞めることになり、次の会社が決まるまでの間、昔からロードバイクが趣味だったのでウーバー配達員のバイトを始めましたが、下半身の健康をとるか仕事をとるか迷うところです」

 Aさんの体験をもとに医師に話を聞くと、特に今の時期、ウーバー配達員は下半身のトラブルに注意すべきだという。

「一説によれば、長時間自転車に乗るとEDのリスクが高まるともいわれています。その原因として、会陰(えいん)と呼ばれる部位が自転車のサドルで圧迫されることで、そこの神経や血管が損傷することが挙げられます。ある研究調査によれば、自転車に週3日以上乗る人の場合、乗らない人と比べて1.7倍もEDリスクが上がるという結果も。また最近は寒い日が続きますが、身体の冷えもEDの原因となります。冷えは、身体の中心部の血流が悪化している状態。身体の中心部から下腹部へと走る血管は細いため、寒さによって血流が悪化するとED症状につながってしまう危険性もあります」

 寒空の下、今日も配達員たちは、大きなリュックを背負い自転車で街中を颯爽と駆けていく。もしも下半身に少しでも“異常”を感じたら、専門医への受診をおすすめしたい。

(橋爪けいすけ)

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