「中折れ」と「突然死」のただならぬ関係(2)「スタミナ食」や筋トレが効果的

 さて、EDだとわかったあとは、どんな治療が待っているのか。「Dクリニック新宿」の小山太郎院長が話す(「」内は全て小山院長)。

「老化して開きにくくなった血管を若返らせなくてはなりません。しかし、何十年もかけて老化した血管を1、2日で戻すことは不可能です。そのため、一時的にED薬を飲んで、数時間だけ血管を開きやすくするのが一般的な治療です」

 ただし、重篤ではないものの、人によっては副作用が出ることもある。

「なるべく他の体の部位に影響がでないように作られている薬ではありますが、目の充血や顔が真っ赤になる、鼻の粘膜が腫れて鼻詰まりになる、頭痛が起こる‥‥などです」

 また、他の薬を併用していることでED薬が飲めない人や、血管の老化が著しく、ED薬を飲んでも血管が十分に開かない人には、他の治療法もある。

「Dクリニックでは、最新の勃起治療機器『RENOVA(レノーヴァ)』で、体外衝撃波を照射する治療法も取り入れています。血管が刺激され、新たな毛細血管が作られるというEDの根本治療です。新たな血管が作られれば、血液がペニスに流入しやすくなります」

 そうした治療法でEDが解決できたら、あとは全身の血管の老化を食い止めるまでだ。

「EDの症状がない健康な人でも、普段の生活でできることはたくさんあります。先ほど伝えたように、糖尿病や高血圧、肥満、高脂血症、喫煙などが、血管へのリスクファクターとして知られています。そういった生活習慣病を食い止める努力をしつつ、日々の生活を送ることが大切ですね」

 また、男性ホルモンの低下も血管に好ましくないとされているそうで、

「男性ホルモンを増やすようなタンパク質やニンニク、ニラなどのスタミナ食を豊富にとる食生活や、筋トレをすることも効果的ですよ」

 EDを抑制することは、突然死のリスクを下げることにもつながっている。己のムスコの声なき声を信じて、自身の命を救おうじゃないか!

*「週刊アサヒ芸能」9月21日号掲載

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