新庄剛志“獲得見送り”に球団営業部員が恨み節「280億円の経済効果が幻に…」

 12月7日に行われたトライアウトで唯一のタイムリー安打を放つ活躍を見せるも獲得する球団が現れず、復帰を断念した新庄剛志(48)。ファンからは球界に対する失望の声が相次いだが、意外にも採用を見送った各球団の営業担当者もこの結果には落胆しているようだ。

「編成サイドと自分たち営業ではそもそも考え方が違います。彼らは経済効果などの付加価値を一切考慮しません。編成担当としては間違っていませんが、今回に限っては例外的な判断を下してもよかったと思います」

 そう話すのは、パ・リーグ某球団職員。新庄本人は12月8日に放送された「バイキングMORE」でMC坂上忍のインタビューを受け、「(04〜06年の)北海道のときは280億円だったんですよ」と日ハム時代の自身の経済効果について語っている。

 今回はメジャー復帰後よりも注目を集めており、当時を上回る経済効果が見込めたかもしれない。セ・リーグ某球団の営業担当者も「もし獲っていれば球団の売り上げは増えたはずなのに…」と本音を漏らす。

「選手獲得や編成について口を挟むのはタブーなので、冗談でも口にできませんが、そう思っている職員は少なくないですよ。もともとウチの球団はメディアで噂にもなっていませんでしたが、『もし新庄さんが入団するなら今の倍(お金を)出してもいいですよ』と言ってくれるスポンサー企業もあったほどです」

 確かに、もし入団となれば入場料収入の大きな柱である年間シートはすぐにさばけそうだし、観客動員やグッズ売り上げも大幅アップが期待できただろう。それに来シーズンは交流戦も再開されるため、同一リーグ以外の他球団も“新庄効果”の恩恵にあずかれる。仮に2軍暮らしが続いたとしてもファーム戦の客足は伸びただろうし、営業面ではメリットしかない。

 特に今シーズンはコロナ禍の影響で試合数も少なく、受け入れ可能な観客数に上限が設けられたことで各球団売り上げが激減。苦しい経営を強いられている。新庄獲得の見送りで大きなビジネスチャンスが幻と消えたことを日本球界が後悔しなければいいが…。

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