新庄剛志“ブーム再燃”の仕掛け人とは?「RIZIN」出場オファーの闇真相

 新庄剛志(48)が自身のインスタグラムで「次なる挑戦決まったぜ」とのメッセージを発信したのは12月14日のこと。さかのぼること1週間前の12月7日に「12球団合同トライアウト」に参加。シート打撃で左前適時打を放つなど機敏な動きを見せつけたが、15年ぶりの球界復帰はついに叶わなかった。このサプライズの活動には、やはりウラがあったというのである。

 新庄にとって、オファーの有無は二の次で、どちらかといえば、前人未到の「48歳の現役復帰挑戦」こそが最大のテーマであった。

 どこまでも我流を貫き、世間に予想以上のインパクトを残した新庄に対し、満足げな表情を浮かべていたのがフジテレビ関係者だ。当日のトライアウトを独占生中継したCS放送「フジテレビONE」の加入者が一気に激増。明らかな新庄効果の恩恵にあずかった。民放局関係者がこう打ち明ける。

「実をいえば、最初に新庄さんのトライアウト挑戦シナリオを水面下で描いたのは、フジのプロデューサーA氏ともっぱらです。昨年の時点で、バリ島を生活拠点にしていた旧知の間柄の新庄さんに冗談半分で仰天プランを持ちかけてみたところ、意外にも本人が『おもしろいじゃないですか!』と飛びついて乗り気になった。そこから話がとんとん拍子に進んでいったと聞いています。フジとしてはトライアウトを放送するうえで、新庄が最高の呼び物になったのは言うまでもありません。現実的にトライアウトは『戦力外選手に現役続行をあきらめさせる場』であり、経費ばかりかかることから、NPBは廃止を検討していた。選手会の強硬な反対で存続しましたが、新庄の参戦がNPBを翻意させたともいいます」

 フジにとって、新庄のトライアウト挑戦に向けた様子や関連性の高い話題も他の番組で放送でき、波及効果がとにかく大きかったという。確かにフジは、情報バラエティー番組「直撃!シンソウ坂上」で、4月16日、9月10日放送分と2度にわたってそれぞれバリ島、日本帰国後の新庄に独占密着。11月19日放送の情報番組「ノンストップ」には元妻のタレント・大河内志保が出演して円満離婚に至った真相を独白しただけでなく、新庄が帯を書いた告白本出版に関するPRの場まで用意したのだ。

「イレギュラー」のようにTBS系列「バース・デイ」でトライアウトに臨む新庄のドキュメンタリーが12月12日に放送された。また、自身のインスタでは12月21日放送の「報道ステーション」への出演を予告している。そこには、フジ独占というイメージを持たれたくないという思惑が、新庄サイドにはあったという。

「新庄は総合格闘技イベント『RIZIN』からも年末大みそか大会への出場オファーが舞い込んでいますが、これもウラで糸を引いているのは放映契約を結んでいるフジです。出場しないにしても『RIZIN』、そして大会を放送するフジ側としては新庄の名前がチラつくだけで一般視聴者層からの注目度が高まる。そういうスタンスは新庄本人も了解済み。実質、年末までフジの囲い込みですよ。トライアウトに関して新庄は『どこかの球団が獲得に踏み切ってくれたら儲けもの』という比較的ラクな気持ちでいたようです。当然ながら多額のギャラもフトコロに入るわけで、発案者のA氏とも結果的にウインウインの関係が深まったわけですから」(別の民放局関係者)

 いずれにせよ、仰天プランを聞いて、こうもあっさりと実現させてしまうのだから、新庄がタダ者でないことだけは確かだ。

※「週刊アサヒ芸能」12月24日号より

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