性産業キャストがパチンコ地獄から抜け出せないワケ「店から前借りして…」

 コロナ禍もなんのその、年々遊戯人口が減っていると言われながらも、いまだに昼間からかなりの客数が確認できるパチンコ店。サラリーマンから主婦まで様々な客層を持つパチンコ店だが、実はパチンコ・パチスロ好きに意外と多いのが性産業キャストである。

 彼女たちはなぜパチンコ地獄にハマりやすいのだろうか? 借金が膨らんでしまったりしないのだろうか?
 出張型のピンク店に勤めながら、ほぼ日課としてパチンコをしているという女性に話を聞いた。アユミさん(27歳・千葉県在住)。

「私がパチンコはじめたのは、4年前くらい。デリの仕事はじめて半年くらいの頃。当時のカレシに連れられて行ったのが最初かな。カレシはスロットをしてたけど、私はイチイチ押すのが面倒くさいし、指が痛くなるからパチンコにした。デリの仕事で色々と指先も使うのに、指痛いとイヤだし(笑)。で、それからずっとパチンコ派ですね」

 アユミさんによれば、パチンコ通いは出勤前の景気づけといったニュアンスが強いという。

「周りにもパチンコやスロットやってる子、多い。でもギャンブルにハマって借金作って、“フー(性産業)”始めた…とかは聞いたことがない。空いてる時間やることないし、目の前に使えるお金あるしっていうんで、やる感じ。仕事のストレス解消って面も大きい。ギャンブルがこの仕事を始める原因ってのは聞いたことないけど、逆は結構あるかも。この仕事を始めたから何となくパチンコ打っちゃう…みたいな感じですかね。いつも勝ったり負けたりだけど、1日に5万10万の金が動くこともあるじゃない。ひと月で数十万円ツルっと負けちゃっても、まあいいかって思えるのは、かなりの日銭稼いでるからでしょ。仕事プラス、ギャンブルで、お金の感覚完全に変わってるから、普通のOLとかバイトなんか絶対になれないよね。たまに、パチンコしないでデリで稼いだ金を貯めといたらどんな人生だったかな…なんて思うときもあるけど、ちゃんと貯金するような子は、あんま“フー”の世界に入ったりしないかもね(笑)」

 あまりお金のない高齢者は「1円パチンコ」にたむろする傾向が強いが、彼女はもっぱら「4円コーナー」。動くお金はデカく、収支は今でもマイナスだ。

「借金は今はない。借金するときも店からの前借り。いままでに3回くらい、完全に負けが込んだときがあって、そのときは借りた。でも、私、服とかもそんな買わないし、店の寮暮らしだから、他にお金遣わないから。そのうち天引きで勝手に返済されてる感じ。周りの子は、ギャンブルよりホストの方が多いかな。でも、何かしらハマってないと、この仕事もやってらんないよね。どんな男が来ても、サービスしなくちゃなんないんだからさ。パチンコで負けた日にこそ、『がんばってサービスしないと』って思えるし、何よりボーッと何も考えなくていい。夜の仕事でモチベーションをキープする秘訣かな」

 身体を張った仕事と、大金が動く趣味…確かに親和性の高い組み合わせのようだ。

(オフィスキング)

※写真はイメージです

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