9月1日のナゴヤドーム、中日ドラゴンズの大野雄大投手(31)が広島カープを相手に2安打完封勝利。球団タイ記録となる5試合連続完投勝利を飾った。55年の石川克彦氏、61年の権藤博氏、06年の佐藤充氏に並ぶ4人目の達成で、この快挙にはファンも中日OBも大絶賛。次回の登板で球団新記録の期待がかかる中、この大野投手の快挙に関わった2人の元ドラゴンズ投手へのファンの評価が真っ二つに分かれてしまったという。
「今回のタイ記録達成をメディアに対して大絶賛したのが、そのタイ記録の保持者の1人でもある権藤博さん。権藤さんは61年、69試合登板32完投というとんでもない数字を残した伝説の投手ですから、大野投手の記録なんかまだまだ…と辛口エール送ってもいい立場のはずですが、それどころか自分の時代とはとにかく打者のパワーが違うことを挙げて、『当時はどのチームでも1、3、4、5番打者を警戒すればよかったが、今は下位も含めて息を抜けない』『セ・リーグではスケールの大きさも含め巨人・菅野に匹敵する存在になりつつある』とべた褒めしたんです。ネット上ではこの権藤さんのコメントに感動したという声がとても多く、『昔はもっとすごかったとか、今はローテーションが楽とかいうジジイOBが多いのに権藤さんは本当にピッチャーの大変さをわかってる』『1、3、4、5番打者を警戒すればよかったと当時の野球と全然違うことをぶっちゃけてくれてるのが何気に優しい』『どんなすごい200勝投手より、選手ファーストで語ってくれる権藤さんのほうが偉大』と好感度がうなぎ上りだったんです」(スポーツライター)
そんな中、大野投手のせっかくの記録で評判を落としてしまった元ドラゴンズOBがいるとか。
「何を隠そう、現在のドラゴンズ監督の与田剛さんです。実は本来なら、大野投手は8月30日の東京ドームの巨人戦で投げるローテーションでした。でも、その日の登板をあえて回避させ、より記録達成ができそうな1日の地元ナゴヤドームまで間隔を空けたんです。ですが、あくまでチームが目指すのは優勝のはず。セ・リーグ首位を走る巨人にエースをぶつけない采配に『ここにきて弱腰采配って与田監督は何考えてんの?』『もう消化試合かよ』『喜ぶのは中日スポーツだけ』『大野投手は凄いけどこれはほかのチームのファンに申し訳ない』『首位の巨人に勝つつもりないならもう辞めろ!』『どうせ今年でクビ』と辛らつな言葉が飛び交ってしまいました。昨年勃発した応援歌の『お前が打たなきゃ誰が打つ!』にケチをつけた“お前騒動”から評判はガタ落ち。さらにビジターで勝てないことで上位争いに加わることもできないため、地方の中日ファンがどんどん減っているという噂もあります。それなのに先日は東京ドームでエースの登板回避ですから、『優勝する気がない監督』と思われても文句は言えませんね」(前出・スポーツライター)
大野投手の次回登板予定は8日の巨人戦(ナゴヤドーム)。そして相手は、権藤氏が「匹敵する存在」と挙げた開幕9連勝中の菅野投手。大野投手が投げ勝って与田監督の名誉挽回に繋げてくれるのか。ファンの評価もその結果にかかっている?
(飯野さつき)