大リストラの予兆!? 10・26ドラフトで巨人の「下位指名」に注目が集まる理由

 ドラフト展望の前にまずは移籍動向をチェックしたい。今季FAを迎えるヤクルト・山田哲人(28)、中日・大野雄大(32)、あるいは契約最終年のセ界2年連続本塁打王のDeNA・ソト(31)らは巨人、阪神などを中心に、今オフの争奪戦が予想されている。だが、隠れた大物として一人の天才打者の名が挙がっている。

「ソフトバンクの内川聖一(38)です。若手の台頭もあって今季はいまだに1軍出場がありませんが、2軍戦では打ちに打っており、年齢を感じさせない活躍をしている。しかし若手の信頼が厚く首脳陣にも物申す内川を、工藤公康監督(57)が煙たがって冷遇しているのが実情なんです」(パ関係者)

 打棒に陰りがなければ、他チームにとっては食指の動く存在だ。ネックとなるのは、推定2億5000万円もの高額年俸だが……。

「実はソフトバンク側が、内川を放出する際に年俸の大部分を負担することも検討しているそうです。チームにとっての功労者だけに、このままくすぶって惜しまれずに引退させてはならない、という思いがあるとか」(パ関係者)

 古きよき球界を思わせるなにわ節だが、もう一花咲かせる可能性が出てきた。

 一方で、オフの「大量リストラ」を公言しているのは巨人である。

「支配下登録の制限が迫ってきており、少なくとも10人以上の選手を自由契約、もしくは育成選手登録することを発表しました」(キー局スポーツ担当)

 チーム編成の全権を握る原辰徳監督(62)は、これまで長野久義(35)や内海哲也(38)ら生え抜きのドラ1選手すら放出しており、チーム内に聖域は存在しない。岩隈久志(39)や野上亮磨(33)を筆頭に、働かない高給取りやベテラン、中堅選手は枕を高くして寝られない有様だという。この判断にはこんな裏事情がある。

「実は今年、コロナの影響で大学や社会人が、高校球児の受け入れを大幅に縮小しています。その結果、プロ志望の高卒選手が過去最高の人数になりそうなんです。巨人としては即戦力選手を狙いつつも、そうした未来の大器を大量に獲得する予定なんです」(キー局スポーツ担当)

 今年のドラフト会議は10月26日に開幕当初のペナントと同様に無観客で開催される。

「今年の新人王候補、戸郷翔征(20)は18年のドラフト6位で獲得しましたが、一軍で活躍する他の投手陣を見渡しても、大江竜聖(21)は16年のドラフト6位、大卒の中川皓太(26)は15年のドラフト7位と、下位指名の選手が存在感を示しました。移籍先の横浜DeNAでローテの要となった平良拳太郎(25)も巨人がドラフト5位で指名した逸材。巨人が持つ従来の情報網に加えて、今年は日本各地の巨人OBを起用して独自のスカウト網を構築しています。下位で獲得する“金の卵”にも注目が集まりそうです」(セ関係者)

 原巨人が断行する「血の入れ替え」は、今後10年のペナントの勢力図を一変させるかもしれない。

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