3連単449万馬券となった先日の高松宮記念は、1、3着馬が母父ヴァイスリージェント系の馬。このレースで父か母父がヴァイスリージェント系だった馬は、勝ち馬のミスターメロディと3着のショウナンアンセムのみ。また1~5着馬は、父も母父も日本の主流血統サンデーサイレンス系「ではない」馬でした。
このように馬場や距離、ペースによっては、日本の競馬もサンデーサイレンスの血をしのぐ血統が出現することをあらためて思い知りました。「非主流血統」が上位を独占するレースは、高配当にもなりやすいことも馬券では注目です。
今年の桜花賞も高松宮で1、3着したヴァイスリージェント系を母父に持つ馬が出走予定。同系の特徴は体力の完成が早い馬が出やすいため、2、3歳限定の若駒戦に強いこと。そしてもう一つ、芝マイル以下でスピードを持続する能力に長けていることです。
クロノジェネシスは、母父がヴァイスリージェント系のクロフネ。ビーチサンバは父がクロフネ。どちらの馬もラスティックベルの一族です。
同牝系に桜花賞2着馬フサイチエアデール、朝日杯FSの勝ち馬のフサイチリシャールがいるように、若駒限定戦の芝マイルG1に強い一族。ある程度速いタイムが出ることでスピードの持続性を生かせる馬場が向きます。
また、桜花賞は「社台ファーム生産馬」が走りやすいのも特徴。同牧場はフランス由来の名牝系の馬が多いことと、牧場時代の育成方針が桜花賞に合うのでしょう。過去5年で社台ファーム生産馬は複勝率38%、複勝回収率が146%。
【14年】レッドリヴェールが2着、ヌーヴォレコルトが5番人気3着。
【15年】コンテッサトゥーレが8番人気3着。
【16年】ジュエラーが1着、アットザシーサイドが6番人気3着。
【17年】ソウルスターリングが3着。
昨年は馬券になれませんでしたが、トーセンブレスが8番人気で4着と健闘。規格外の名馬アーモンドアイが出てきてしまったことで、データが覆されてしまった部分も大いにあります(苦笑)。
シェーングランツは社台ファーム生産馬。母スタセリタはフランスのG1馬でまさに「フランス系の社台」を示す典型のような馬。父も、当レースにも強いディープインパクトです。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ) テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。コンビニのコピー機でも予想を配信(Eプリント 亀谷で検索)。