「こち亀」が読切で復活!五輪イヤーの名物男“日暮熟睡男”は目覚めるか!?

 7月13日発売の「週刊少年ジャンプ」に、次号合併号での「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(以下・こち亀)の読切掲載が発表された。2016年、40年間にわたった長期連載を終了後、何度か新作読切が発表されている「こち亀」だが、今回はこれまで以上にファンの期待が高まっている。というのも、予告ページにおいてあのキャラクターの登場がほのめかされているからだ。

 告知ページのキャッチは《四年に一度の“あの男”の登場なるか!? 描きおろしショート特別読切!!》。「四年に一度」とは当然オリンピックを指しており、「あの男」とは作品内でオリンピック開催年にのみ目を覚ますという設定のキャラクター、日暮熟睡男(ひぐらし・ねるお)を指しているのではないかとファンの間で期待が広がっているのだ。

 日暮熟睡男が作品に初めて登場したのは1980年、モスクワオリンピックの年。それ以降、(一部例外はあるが)夏期五輪開催のタイミングに合わせて登場している。問題は、今年の東京五輪が延期となったことである。“オリンピック男”の日暮熟睡男は、現実世界の「五輪延期」とどう折り合いをつけるのか。一連の事情について、漫画・エンタメに詳しいフリーライターに話を聞いた。

「『こち亀』と言えば時事ネタを盛り込むことで知られていますから、まさにドンピシャのタイミングという印象ですね。秋本治先生が五輪延期と新型コロナウイルスという非情にセンシティブな、触りにくい時事ネタをどう料理するかという点が注目されます。日暮に関しては、オリンピックが開催されていないタイミングで起きてしまうという展開は、一昨年にもアニメでやってますね。目覚めてオリンピックが開催されていないことに気がつくと暴れ出すというキャラ設定ですが、今回のオリンピック延期に対して不満を示すのか、気になるところです。その五輪延期とワンセットとも言えるコロナ関連の事情をギャグ漫画としてどう処理するのかも興味深いですね。そういう意味では、登場人物たちがマスク着用やソーシャルディスタンスを実践しているかもチェックポイント。東京都内の新規感染者数が最多を更新しているホットなタイミングで、東京の下町がどう描かれるのか。お巡りさんたちがマスクをしないという描写も考えにくいかもしれませんね」

 一話読切ながら、コロナ禍に復活を遂げる「こち亀」。ファン必読の号になることは必至だ。

(オフィスキング)

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