五輪選手に次々見つかる「日本語タトゥー」日本人も知らないその語源とは

 連日、熱戦が繰り広げられているパリ五輪で、海外選手の日本にちなんだ「タトゥー」が注目を集めている。

 8月1日に行われたバドミントン女子ダブルス準々決勝で志田千陽&松山奈未ペアと対戦したデンマークのM.フォーゴーの腕には「東京」という文字と、オリンピックのロゴのタトゥーが彫られており、気になったという人も多かったのではないだろうか。

 もっとも「東京」の文字くらいならまだ可愛いほうで、中には「えっ」と思わず声を上げてしまうタトゥーも少なくない。男子200メートル個人メドレーの予選で、瀬戸大也の隣のレーンだった米国のシェーン・カサスの右脇腹には「不名誉より死」というタトゥーが刻まれていたが、これは2017年の米映画「キングコング 髑髏島の巨神」に登場する元米国軍人が日本語でつぶやくセリフだ。

 また、バレーボール男子・ブラジル代表のダルラン・ソウザの腕には、日本語で「思い出なんかいらん」というタトゥーが入っている。一体何の思い出と思いきや、これはバレーボール漫画「ハイキュー!!」に登場する主人公のライバル校・稲荷崎高校の横断幕に記されている有名な言葉。どうやらダルラン選手は日本のアニメや漫画文化が大好きなようだ。

 スポーツライターが語る。

「日本の漫画やアニメがいかに海外で愛されているかがわかりますね。スポーツ界にも影響を受けている人は少なくなく、日本のゲームやアニメキャラそのものを彫っている海外の代表選手も。日本文化や日本語自体がカッコイイという風潮もうかがえます。日本ではまだまだネガティブなイメージがあるタトゥーですが、海外では信仰や表現文化のひとつと見なされている。このような一面が見られるのも、肌を見せる場面が多いオリンピックならではでしょう」

 タトゥーではないが、元モーニング娘。の高橋愛が過去、「I AM A WHORE(私はふしだら)」と書かれた衣装を着用し、海外ファンの間に衝撃が走ったことがある。衣装ならば脱ぐことができるが、タトゥーはほぼ一生ものだけに、世界で活躍する五輪選手は真剣に言葉をチョイスしているのだろう。

(ケン高田)

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