不定期放送の「天海祐希・石田ゆり子のスナックあけぼの橋」(フジテレビ系)などを見て、「このスナックなら行きたい」と話題になっているものの、やはり未経験者には敷居が高い「スナック」。しかし、全日本スナック連盟の会長を務め、昨年2月、東京・赤坂に「スナック玉ちゃん」をオープンさせた芸人・玉袋筋太郎氏の精力的な活動や、歌手のJUJUらスナック好き著名人の啓蒙によって、じわじわとブームは広がっている。
スナックの魅力は奥深い。それ故に、一歩踏み出すのも勇気がいるし、浅~くなぞる程度のファッション感覚で訪れても、その面白味を何も感じられずに時間と金を浪費することになるだろう。
「スナック最大の魅力、特徴は“ママ”だよね。カウンター越しに、色んな悩みを聞いてもらったし、ママ自身も大抵、そこら辺の女の10倍は濃い人生歩んでる。接客業なのに客を怒ったりもするんだけど、それこそプロだからだよね」(スナック歴12年・出版)
居酒屋やバーは、客同士のコミュニケーションはあくまで客同士に委ねられている。しかし、スナックは話題を提供し、時には上司と部下の間に入って仲介者にもなる。説教にしても、悩み相談にしても、腹を割って話すのに、これほど適した場所はない。
「一時期は毎日行ってた店もあるけど、常連になるとママだけじゃなくて客同士も顔見知りになるし、家なんかよりよっぽど落ち着く。女子1人や新規のお客さんもウエルカムで、スナックの流儀みたいなさ、イチから仕込んでやろうって雰囲気だから、怖がらずにと目に止まったスナックの看板があったら飛び込んでほしい」(前出・出版)
ここで、スナックビギナーのために豆知識。
(1)お湯割りは焼酎が先? お湯が先?
よく物議を醸すこの問題。実は、どっちが正しいということではなく、香りを楽しむならお湯が先、よく混ぜたいなら焼酎が先。こう覚えておくといい。
(2)おしゃれな小指の使い方
ウイスキーロックなどを飲む時は、小指で氷をカランコロンとかき混ぜよう。そしてチュパッと舐めてテイスティング。これで飲みなれた大人の仕草の完成だ。また、飲むときに小指を立てるのは、テーブルにグラスを置くときに、先に小指からつければ、ガタンと大きな音をたてずに済むという小粋な計らいなのだ。
(3)ビールの美味しい泡の立て方
グラスを冷凍庫で凍らせて、そこにビールを注ぐ前に、いったんグラスの内側を水で濡らすと、綺麗で美味しい泡が立てやすくなることも覚えておきたい。家で晩酌するときにも役立つ知識だ。
恋の悩みがあれば友達と。仕事の相談があれば頼れる先輩と。人間関係をひとつ前に進めたいなら、迷わずスナックの扉を開けよう。