5月24日、プロレスリング・ノアの人気レスラーKENTAが入場中、女性客から口に含んだウーロン茶をいきなり吹きかけられるという事件が発生した。
例えば、大仁田厚は今回の女性客のように口に含んだ水を客席に向けて吹きかけるパフォーマンスを行うことで知られるが、あれはレスラーとしての演出のひとつ。喜んで浴びていた者も多く、熱狂的なプロレスファンで知られる有吉弘行もそのひとり。以前、「人志松本のすべらない話」(フジテレビ系)に出演した際、「“聖水”だと思って浴びていた」と学生時代の観戦エピソードを語っている。
そのためネット上ではプロレスファンと思われる《水吹いて許されるのは、大仁田さんとバラモン兄弟ぐらいだよ》(※バラモン兄弟は、実の双子のプロレスラー)という投稿もあったが、確かに観客がレスラーに向けて行うのは決して許される行為ではない。
「レスラーのお約束のパフォーマンスはファンも期待していますが、そもそも大仁田さんだって本当に嫌がる観客に水を吹きかけるような真似はしません。今回の女性客がどのような意図で行ったかわかりませんが、残念ながらこうした一部ファンの“暴走行為”格闘技イベントの会場では時折起きているのも事実です」(格闘技ライター)
人気格闘家の朝倉未来が代表を務めるブレイキングダウンの試合会場では、出場選手同士ではなく観客同士での乱闘騒ぎも珍しくない。また、ここまで規模は大きくないが、各地の地下格闘技イベントでは街の不良たちも出場しており、同様のトラブルが頻発している。
「あと、プロレスの場合、レスラーに抱き着こうとして止められている人も見かけます。ひと昔前なら大目に見られていましたが、やはりセキュリティ面を考えれば不安です。実際、『暴走するファンが怖い』と口にするレスラーもいます」(同)
今回騒動を起こした女性客は退場処分となったが、こうした観客がいると他の大勢のファンにとっても迷惑。きちんと節度を守って観戦してほしいものだ。
※画像は、今回女性ファンから襲撃されたKENTAの著書「足跡」(ベースボール・マガジン社)