中国は感染者数をごまかしていた!? イギリスが中国製検査キットに「NO」

 新型コロナウイルスに関する中国の統計は、米国や香港でも信憑性が疑われている。

 香港メディアからは、ウイルス検査で陽性になっても肺炎などの症状がない無症状感染者4万3000人以上を含んでいなかったと指摘されたことも。その後、中国国内でも批判が高まり、4月から無症状感染者の把握を強化し、発表するよう方針転換している。

「武漢封鎖した頃は感染者3000人、死者100人程度と伝えられていましたが、この人数で都市封鎖を行うのは不自然で、欧米の研究者の中にも、実数はこの10倍は下らないという見解もありました。上海在住者に話を聞いても『実際に何人が感染しているか、誰にもわからない』と断言。中国人自身も数字は目安程度にしか受け止めていないんです」(「ルポ デジタルチャイナ体験記」著者の西谷格氏)

 中国の隠蔽疑惑は感染者の過少申告だけではなかった。

 中国の国家安全部の関係者から送られてきた動画を見たというジャーナリストが話す。その動画には、遺体を詰め込んだ黒い袋がいくつも映り込んでいたというが……。

「武漢では事情を知る市民が悲惨な光景を撮影し、SNSで拡散しようとしてもすぐ当局に削除され、外部に伝えるのはそう簡単ではないのです」

 これまでも中国のネット監視の目は厳しかったが、3月1日からさらに強化され、社会の秩序や国益を損ねる情報をネット上などで公開することを禁止。違反者は刑事責任を問われることになった。

 その規制の影響なのか、4月上旬には、プレーヤーが自由にデザインして遊べる任天堂の人気ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」で、「武漢肺炎」の文字をつづり、習近平国家主席と思われる遺影を作った画像が出回ると、中国の通販サイトでソフト自体が購入不能になってしまった。

 一方で、新型コロナウイルスを世界に拡散した不名誉の挽回策とばかりに、中国政府は「支援外交」に動き出した。

 中国外務省の報道官は4月10日の会見で、医療用マスクやウイルスの検査キット、防護服などを127カ国に送ったことを明かした。しかし、「メイドインチャイナ」の多くは不良品で、各国から非難が殺到した。

 イギリス政府が中国から購入した検査キットは信頼性が得られないとして代金の返金を求める方針を固め、オランダ政府も中国から購入したマスク60万枚が不良品で回収に追われた。こうした動きはスペインやフィンランド、パキスタンなどでも相次いでいる。

 中国の信用が失墜する中、先の動画と符合するかのように別のルートからも動画が提供された。

「これは中国国内で撮られた映像で、深夜に遺体袋をトラックで運び、大きな穴にゴミを放るように捨てている様子です。1回の運搬で30体くらい処分しています」(中国の闇社会を知る関係者)

 真相は闇に葬られたまま、中国政府が公表することはないだろう。

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