「視聴率女王」の座をめぐって米倉涼子と上野樹里がガチンコ直接対決へ

「私、失敗しないので」の名セリフで視聴率女王に君臨する米倉涼子が、「独立宣言」を発表したのは3月24日のことだった。

〈右も左もわからない新人の頃から私を育てていただき、お仕事の機会を与えて下さり、ご指導を頂いたことに深く感謝いたしております〉

 報道各社に送付した退社報告のファックスで、米倉は古巣であるオスカープロモーションへの「感謝」をつづった。事務所の古賀誠一社長も〈今後更なる飛躍を心より願って〉との声明を寄せて、円満退社を強調したが、舞台裏はお互いスッキリとまではいかなかったようだ。

「独立話が進んだのは、昨年夏に3度目となる米ブロードウェイのミュージカル『シカゴ』に出演し、海外挑戦の気持ちがより高まってから。ただ、事務所としては単発での出演は認めても、国内をメインに活動してほしいのが本音。両者の意見は平行線をたどっていました」(芸能プロ関係者)

 事務所としては、金の卵を産む視聴率女王をフル稼働させたいのは当然だろう。実際、昨年秋に放送されたドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)第6シリーズは全話平均で18.48%の高視聴率を記録している。が、米倉は大きな「代償」を体で払うこととなった。

「『シカゴ』出演前は、肉体改造に着手。“米国仕様”のボディに変化を遂げたのに、『ドクターX』がクランクアップした頃には体重が激減し、つけた筋肉も落ちてしまった。体への負担も大きく、それなら海外に腰を据えて勝負したいと決意したようです」(前出・芸能プロ関係者)

 そんな中で再注目されたのが上野樹里だ。06年にドラマ「のだめカンタービレ」(フジテレビ系)でブレイクすると、11年にNHK大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」でトップ女優の仲間入りを果たした。高い演技力が評価される一方、自由奔放な発言や扱いづらさがメディアをにぎわせたことも。

「『江』の撮影現場では、大河ドラマ初出演にもかかわらず、『この場面でこのセリフはおかしい』とか、『このセリフでは演技できない』などと、大女優のような立ち居振る舞いをして現場を困惑させていました」(NHK関係者)

 そんな上野に転機が訪れたのは、16年にロックバンド・TRICERATOPSのボーカル・和田唱と結婚してから。上野を知るドラマ関係者はこう話す。

「昨年夏に主演した月9ドラマ『監察医 朝顔』(フジ系)の現場で柔和な笑顔を見せることが多かった。特に娘役の加藤柚凪ちゃんと積極的にコミュニケーションをとり、よく抱っこをしていましたね」

 全話の平均視聴率は12.56%で、夏ドラマのトップを獲得すると、今年1月期の「テセウスの船」(TBS系)で、ドラマ中盤の鍵を握るヒロイン役で出演。視聴率は右肩上がりで上昇し、「上野効果」とまで言われた。

 人妻になって覚醒した上野と、女王・米倉の「直接対決」が間近に迫っている。フジは今夏に始まる「監察医 朝顔2」(フジ系)を月9初となる2クールで12月まで放送。一方のテレ朝も、すでに秋ドラマの主演枠で米倉のスケジュールを押さえているという。

「上野は結婚直後に姑で料理愛好家の平野レミから『孫は大至急、欲しいです!』と妊活指令を受けているが、ますます女優として引っ張りだこ。『朝顔2』がクランクアップするまで、子作りを封印して大勝負に挑むでしょう」(芸能記者)

 海外への勝ち逃げは許さない─。下克上に懸ける大河女優の執念が伝わってくる。

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