2月5日、ディー・エヌ・エー(DeNA)が2020年3月期第3四半期決算を発表し、営業損益が441億円の赤字、純損益は501億円の赤字といずれも前年同期の黒字から転落。あまりの赤字額の大きさにネット上では驚きの声が上がっている。
「同社は横浜ベイスターズなどスポーツ事業は好調でしたが、本業のゲーム事業で19年4〜12月期の売上高が前年同期比3.7%減と不調で、またゲーム事業に関するソフトウェアなどの減損損失約494億円を計上したことから大幅な赤字に転落しました」(社会部記者)
なお、20年3月期通期の業績予想は算出が困難として開示していないが、大幅な赤字となるのは確実と見られており、もし通期での赤字が現実となれば05年の東証マザーズ上場以来初となる。DeNAは「減損損失は一時的なもの」としているが、2月6日の取引では株が売られ一時9.7%安まで下落する事態となった。
このニュースに敏感に反応したのは、同社が運営する横浜ベイスターズのファンだ。ネット上には《まさかベイスターズの儲けから赤字を補填したりしないよな…》《純損益501億って確かベイスターズの買収額が95億円だったはずだから、その5倍以上!》《去年はせっかく2位になったのに、親会社がグラついてて大丈夫か?》《もうゲーム事業はやめるべき。ベイスターズ一本でお願いします》など数多くの意見が寄せられていた。
「DeNAはここしばらくはヒット作に恵まれず、ゲーム事業は長年に渡って不振が続いています。15年には任天堂と業務・資本提携を結び、『スーパーマリオラン』や『どうぶつの森ポケットキャンプ』らを共同開発しましたが、いずれも目標売上を下回っており、その後任天堂はCygamesとも提携を行いました。スマホゲームはヒットが出れば一発逆転もあり得ますが、打開策が見えてこないのが現状であることから、今後、他の事業にまで影響が出なければいいのですが…」(ITジャーナリスト)
ベイスターズファンは気が気でないだろう。
(小林洋三)