元衆院議員の杉村太蔵が3月22日放送の「サンデージャポン」(TBS系)に出演し、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済対策で最も重視すべき対象は、10代から30代の「急に仕事がなくなった」人々であるべきだと主張した。
杉村は、国民1人あたり一律10万円の現金給付案が浮上していることについて、「困っている人たちっていうのは、10代、20代、30代の急に仕事がなくなった、バイトが入らなくなった、個人事業主の方々、こうした方々が収入を大きく減らしてしまっている」とし、一方で、「世の中にはコロナでパンデミックが起きようが、リーマンショックだろうが、収入があんまり変わらない人たちもいる」と指摘すると、具体的なケースとして「国、地方合わせた公務員」「65歳以上、3500万人の年金を貰っている方々」などをコロナによる経済的な余波を受けない例に挙げた。
続けて、「そういうことを考えると、公務員や年金を貰っている人たちにまで1人10万円を渡すっていうのは、これどうなのよと。本当に困ってる人に手厚くやるべきだっていうのが私の考えです」と主張し、国民全員に一律で同額を給付するという点には異議を唱えている。
「たしかに壊滅的な損害を受けている飲食業に従事する人間と、パンデミックの状況下でも一定の年金を受け取り続けることのできる層や、収入の変わらない公務員らを一緒くたにしてしまうのは不自然だとする杉村の指摘は理にかなっており、それならば本当に危機的状況を迎えている人々に一点集中させた大きな援助をすべきという考えも理解できます。ネットでもこの主張に同調する反応が多く、『これは正しい。普段から公金で生活できてる人に追加するのは変な話』『すごく納得』といった声や、やはり『生活が困窮している人には10万円はあっという間』とし、一律ではなくダメージが大きい層のみに焦点を絞る必要があるとのコメントも集まっています。いずれにしても、政府には迅速な対応が求められていることは確かでしょうね」(テレビ誌ライター)
とはいえ、現金を給付するか否かの基準などを設ける場合、実施までのさらなる遅延が生じることも考えられるため、今は施行までのスピードとその合理性を天秤にかけている状態なのかもしれないが果たして…?
(木村慎吾)