「この人たちって国民のどこまでをわかってるのかな」「庶民感覚をもっと持っていただきたい」「あの人はお金に無関係だと思っていたのに」といった街の声を取り上げたのは、3月19日放送の「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)。石破茂総理の商品券問題について、街頭インタビューでは厳しい怒りの声があがったが、スタジオでは元衆議院議員でタレントの杉村太蔵氏が「過剰反応」と一蹴して視聴者から反感をかっている。
自身も新人時代には先輩議員から「靴券」や「図書券」を受け取ったことがあると明かした杉村氏は、「国民のみなさんにも誤解があるんじゃないか」と前置きして、「政治家っていつどんな時でも物を送ってはいけないし、もらってもいけない、と。そういう印象があるかもしれないけど、けっしてそうではなくて…」と選挙区内の買収や政治資金収支報告書への非記載など、“アウト”の事例を挙げたうえで、こう続けた。
「政治家にも個人の財産を自由に使うというのは権利として認められています。これも政治活動と私的な活動、これを判断するのはあくまでも本人なんですよね。石破さんの政治活動か、石破さんの私的な活動なのか、本人が決めることです」
さらに「政治活動の自由」を主張する杉村氏は、「ちょっとそこが誤解されているケースがあるかな、という気がします。僕からすると“過剰反応”じゃないかなっていうのは正直なところです」とコメントを締めくくったのだが、SNSでは《違法ではない?呆れて物が言えない》《なぜ石破を必死にかばうのか》などとブーイングが巻き起こっていた。
「杉村氏の隣に座っていた弁護士でコメンテーターの萩谷麻衣子氏は、『政治資金規正法に違反する可能性がかなりあるんじゃないか』と指摘。石破総理の商品券配布を認めてしまうと、政治資金規正法の脱法行為を容認することにつながると反論していました。それでも杉村氏は選挙区の有権者に配ったわけでもなく、贈収賄にもあたらないと“無罪”を主張していましたが、杉村氏が『個人の財産をどう使うかは自由』と言っても、機密費にしろポケットマネーにしろ原資は税金である可能性は高い。いくら火消しをしようとも、商品券問題は国会で大きな争点になりそうです」(政治ジャーナリスト)
野党は石破総理へ政倫審への出席を強く求めている。「ケチ風評」を払拭するための商品券配布で大きなケチをつけてしまったようだ。